ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.16(2014/08/23〜24) B

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(Update:2014/08/28)

 

【大雪渓に到着、熊出没により立入禁止】

大雪渓入口 − ロープで規制中

こちらは大雪渓入口。良く見ると入口にロープが張ってあります 。

 

大雪渓〜肩の小屋登山道も規制中

大雪渓入口から北に50メートルほどのところに肩の小屋に向かう登山道の入口にも同様の規制が(左画像、赤丸部分)...「クマ出没中のため通行を規制しています。ご協力お願いします。」とのこと...

 

赤枠部分にクマが存在 − グリーンサポートスタッフが監視

グリーンサポートスタッフの方がクマの動向を確認しています。赤丸の部分にクマがいますが、その距離は約50メートルです。推定3歳とされている若いツキノワグマは、警戒心なのか好奇心なのか、絶えずこちらの様子をうかがっています。

 

登山道脇まで出没 悠々と高山植物を食む

ご覧の通り、登山道のすぐ近くまで出没し、悠々と高山植物を食べ続けます。

 

しかし、シャトルバスが到着すると...

バスに驚いて、岩陰に逃げる

急いで岩陰に逃げます。どうやらバスのエアーブレーキから発せられる「プシュ〜ッ!」という大きな音が苦手な模様...

 

富士見沢 − こちらでもグリーンサポートスタッフが監視中

そして、大雪渓から約1km先の富士見沢でもクマが出没しています。赤枠部分にいますがお分かりでしょうか?

 

咲き乱れる高山植物を食む −まるで牧場に放たれた牛そのもの...

こちらのツキノワグマも高山植物を食む様子がみられます。ハクサンボウフウなどセリ科の植物が好物のようで、このほか、モミジカラマツなども好んで食べていました。ゆっくりと高山植物を食む様子は、まるで牧場に放たれた牛そのもの...

 

通行規制などは実施されていません
=ヒルクライマーもクマ鈴の携行を!=

下の車道からクマまでの距離は85メートル。特に通行規制などは実施されず車道は通常通りの通行が可能でした。今年は、ヒルクライマーがクマに遭遇するケースが結構見られます。自動車と異なり、無音で近づいてしまうため、クマの方も気がつきにくいことが一つの要因と考えられます。ぜひとも、クマ鈴で音を発しながら走行することをオススメします。

 

監視体制のもと、入山規制は解除へ

大雪渓周辺の登山道などの入山規制は、グリーンサポートスタッフが監視する体制を整えた上で解除されました。

 

入山規制によって、より人間に近い場所に出没する懸念も

このように登山道近くまでクマが現れることは非常に危険がありますが、入山規制したことで人の往来がなくなったことから、登山道近くまで出没していることも十分考えられます。また、登山道付近に容易に近づくことを覚えてしまうと、危険な方向へと進む可能性も考えられます。

この付近では、これまでにもクマの出没がありましたが、人の往来の多い場合は登山道脇まで現れることはありませんでした。今回の場合、パスの音に驚いてしまうクマですから、自らの意思で人に近寄ってくるとは考えにくく、危機管理対応としては入山規制は必要であると思いますが、周囲を無人化してしまうことがベストかどうかはわかりません。

 

【雪渓下部 T】

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2013/08/24〜25) B
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2014/08/13〜16) B
今週の大雪渓入口
先週の半分の大きさに

先週と比べて面積が半分近くまで雪解けが進んでいます。雪渓下部ではある一定の大きさになった段階で、一気に面積が小さくなる現象が毎年見られ、特別なことではありません。

 

今週より2週間遅い昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2013/09/07〜08) A
今週と同じ時期の2012年の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2012/08/24〜25) B
=どちらも今週とほぼ同じ積雪量の時期をピックアップ=

この2枚は、今週と同じ程度の面積の時期の画像を取り上げました。
左は今週よりも2週間遅い昨年の画像。そして、右は今週と同じ時期の一昨年の画像。一昨年は例年よりやや早い状況が見られましたので、今週は昨年より2週間早い雪解けで、例年よりもやや早い状況だということがわかります。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2013/08/24〜25) B
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2014/08/13〜16) B
今週の大雪渓入口
車道からの距離は75メートル

こちらは下端部分から車道方面を撮影したもの。車道までの距離は75メートルです。昨年同時期も75メートルでした。これまでは、昨年よりも早い雪解けでしたが、今週は同じ程度の雪解けとなっています。

 

スキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド−今年は花が少なく、花が終わったあとの変化が乏しい

スキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマドは、花がほとんどない状態ですので、例年と比較することが困難な状況。他のエリアのウラジロナナカマドはすべて結実していて、中には赤く変化し始めたものも見られます。

年によって、早い遅いはあるものの、花がほとんどない状態は今年が初めてです。

 

登山道入口

大雪渓入口から北へ50メートルほどのところにある登山道入口。ここから700メートルほど登ると肩の小屋に到着し、その先、剣ヶ峰山頂(乗鞍岳山頂)へと登山道が伸びています。

 

昨年の登山道入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2013/08/24〜25) B
先週の登山道入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2014/08/13〜16) B
今週の登山道入口
昨年より早い雪解け

これまでは昨年よりも遅いペースで雪解けが進み、先週は昨年と同じレベルに達しました。そして、今週は昨年よりも雪解けが早くなっています。

 

昨年の登山道入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2013/08/24〜25) B
今週の登山道入口−隙間は42メートル
昨年より早い雪解けへ

車道と雪渓下端との距離は42メートル。昨年は33メートルで、これまでは昨年よりも雪解けが遅かったものの今週は逆転して、昨年よりも雪解けが早く進んでいます。

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