ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.3(2018/05/26) B

 

 

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(Update:2018/05/31)

 

【大雪渓から稜線へのアクセス】

【稜線への登攀ルート】
★雪解けが進んで来たため、○ルートで登るようお願い致します★
全景 ×ルートは雪が途切れていることがわかりにくい

行き場を失い、ハイマツ帯に入らざるを得なくなる

雪の上を歩くようお願いいたします

大雪渓から稜線への登攀ルートは、積雪の多い場合は、×ルートでも問題ありませんが、雪解けが進んで、ハイマツ帯が出現しているため、左側に迂回した○ルートで登るようお願いいたします。×ルートで示されているハイマツ帯は、雷鳥の生息地であり、また、高山植物の自生地でもありますから、靴底の硬いスキーブーツで踏みしめられると、大きなダメージを受ける可能性があります。

蚕玉岳〜朝日岳稜線直下の登攀・滑走エリアは、かなり雪解けが進み、昨年と比べると雪解けが1ヶ月近く早い状態で、隣の剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線直下の滑走エリアでも、途中の岩場がすでに出て、昨年よりも1ヶ月近く早い傾向が見られます。そのため、稜線からの滑走では、あと、2週間程度で、バーンのどこかが途切れる状態が見られると思います。稜線からの大滑降を楽しみたい方は、お早目にお越しください。

 

稜線方面 − 積雪が少なく、岩場が目立ってきた

昨年と比べて、大雪渓付近よりも稜線付近のほうが積雪が少なく、岩場が目立つようになってきました。

 

表面が柔らかく、しっかり蹴りこんで進む

今日はそれほどではなかったものの、雪面がザクザクの柔らかい状態となり、しっかり蹴りこまないとシールが効かない状態で、こちらのお二人も少し苦労されていた模様です。

 

ちょっとバランスを崩すものの、しっかりした足取りで進む

さて、出発の時にお会いしたノリクラデビューの方。足を取られてバランスを崩すものの、しっかりとした足取りで、メンバー揃って山頂を目指します。

 

【蚕玉岳〜朝日岳稜線】

蚕玉岳〜朝日岳の稜線 − すでに登山道が見え始め、昨年より1ヶ月早い雪解け

こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像の左側が蚕玉岳山頂(標高2979メートル)に続き、画像右側が朝日岳山頂(標高2975メートル)に続いています。雪解けが目立ち、すでに登山道が見え始めています。昨年よりも1ヶ月ほど雪解けが早い状態です。

 

幅20メートル − 2週間程度で途切れる
★ここが途切れると稜線からの滑走が不能に★

大雪渓上端との境にあるバーンが狭くなっているところは、幅が20メートルほどまで迫り、おそらく、2週間程度でバーンが途切れると思われ、稜線からの滑走が不能になります。

 

2017年の権現ヶ池
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2017/05/27) C
今回の権現ヶ池
昨年より3週間早い雪解け

こちらは御岳の二ノ池に次いで国内2番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。昨年より3週間ほど早い雪解けです。

 

2017年の蚕玉岳〜朝日岳稜線
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2017/05/27) C
今回の蚕玉岳〜朝日岳稜線
昨年より3週間早い雪解け

こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。こちらも昨年より3週間ほど早い雪解けです。

 

2017年の朝日岳
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2017/05/27) C
今回の朝日岳
昨年より3週間早い雪解け

朝日岳も昨年より3週間ほど早い雪解けです。

 

【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】

こちらは蚕玉岳山頂。

 

2017年の蚕玉岳山頂
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2017/05/27) C
今回の蚕玉岳山頂
昨年より2週間早い雪解け

昨年より2週間ほど早い雪解けを見せています。

 

一部で雪解けが激しい − 昨年よりも1ヶ月早い現象

稜線部分では、ご覧のように激しく雪解けが進んでします。積雪の少なかった2016年ですら、ここまでの雪解け状況ではなく、昨年より1ヶ月ほど早い現象です。

 

横幅130メートル − 滑走に支障はありません

ただ、滑走エリアでは、現段階では雪解けに伴う、支障箇所はありません。また、屋根板で見られた縦溝はほとんどなく、バーンも柔らかく滑りやすいです。

2017年の位ヶ原
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2017/05/27) C
今回の位ヶ原
昨年よりも3週間早い雪解け
2017年の剣ケ峰直下の岩
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2017/05/27) C
今回の剣ケ峰直下の岩
昨年よりも3週間早い雪解け

上段は稜線付近から見た位ヶ原。昨年よりも3週間ほど早い雪解け。下段の剣ヶ峰直下の岩付近も、昨年よりも3週間ほど早い雪解けです。

 


拡大

稜線から3分の1地点 − 岩の頭が出現
昨年より1ヶ月ほど早い雪解け

稜線から県道乗鞍岳線までの区間の約3分の1程度まで滑り降りたところ。バーン中央に岩の頭が出現しました。昨年より1ヶ月ほど早い状態で、この箇所で上下が分断されると稜線からの滑走ができなくなります。

 

稜線から1km地点

稜線から全長1kmの滑走ラインを滑り降りると県道乗鞍岳線の切り通し箇所にでます。道路除雪が完全に終わっていませんので、積雪の高さは不明ですが、昨年より3週間ほど早い雪解け状態で、その時の切り通しの高さは2.6メートルでした。

 

<編集後記>

「乗鞍岳春山バスの大雪渓への延長運行」

予定では5月下旬となっていますので、おそらく、次週のうちに延長運行が始まると思いますが、実際には除雪の進捗状況に依存します。今年は全体的に積雪が少なく、除雪作業に大きな問題はなかった模様ですが、積雪の多い箇所の除雪作業は例年と変わらないため、大幅に工期が短くなることはありません。そのため、積雪量が多くても少なくても、進捗状況に大きな差はない模様です。

1週間でも早く大雪渓まで行きたいというスキーヤー・ボーダーの方が多いかと思いますが、自然相手の作業ですので、こればかりは仕方ありません。また、今後も、県境方面に向けて除雪作業が進められ、富士見沢中間部にも除雪が入りますので、富士見沢上部からの滑走はできなくなりますからご注意ください。


 


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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