ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.4(2018/06/02) @
乗鞍岳春山バスが、5月31日より、大雪渓への延長運行が開始され、最初の週末を迎えました。天候もよく、7月の夏スキーシーズンがもう始まったかのような雰囲気です。実際、積雪状況も6月中下旬並みの雪解けを見せていますから、なお一層、そのように感じてしまうものです。
稜線からの大滑走が楽しめるのも残り1週間ほどという状況を見せていますが、梅雨入り直前の貴重な晴れ間を楽しむ一日といってもよい状況で、いろいろな意味において、春から夏への移り変わりを感じる状況だったといえます。
ただ、いくら季節の移り変わりが早く、雪解けが早くても、県道乗鞍岳線の全線開通は7月1日と決まっていますので、ヒルクライムのシーズンの開幕は、残念ながら例年と変わりありません。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【6月2日(土)、観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
早朝7時の観光センター前駐車場。気温は12℃、快晴の朝を迎えています。
拡大 |
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山頂方面 | 富士見沢まで除雪到達 − 上部からの滑走は不可 |
山頂方面も視界良好。5月31日(木)より、乗鞍岳春山バスが大雪渓まで運行されましたので、県道乗鞍岳線の除雪は大雪渓までは完了し、さらに終点の県境に向けて作業が進められています。山頂方面の様子をよく見ると、富士見沢まで除雪が伸展しているのがわかります。
厳冬期も含めて、富士見沢はバックカントリースキーとして人気のエリアでしたが、途中の道路に除雪が入ったため、道路への転落の危険性から、今後は、富士見沢上端からの滑走はできなくなりましたのでご注意ください。
出発の準備 |
8時を回るころになると、観光センター前駐車場は70〜80台ほどのクルマがお越しになり、その大半が乗鞍岳春山バス始発便を利用するスキーヤー・ボーダーの方々。あちらこちらで出発の準備が繰り広げられます。
スノートイ − 全てハンドメイド | 今シーズン最後の山スキーに行きます! |
左の方々が手に持っているのはスノートイと呼ばれるボード。ご自身でのハンドメイドとのことで、エッジもビンディングもなく、「ノリクラでの使用は初めてなんですが、どこか適当な斜面はないでしょうか?」
スノートイでのターンはバンクを利用するため、、皆さん、スコップ持参でコース作りするところから始めるとのこと。緩斜面のほうがよいのであれば、大雪渓トイレや大雪渓駐車場から下の宝徳霊神付近がよいかもしれませんね。
そして、右の方々は、本日で今シーズンのノリクラ通いを終了されるとのこと。稜線からの滑走もあと1週間程度となってきて、季節が次へと移り変わろうとしています。また、来シーズンお会いできることを楽しみにしています!
春山バス乗り場 | チケットは乗場で販売 |
そして、8時30分の始発便の時刻が近づくとともに、春山バス乗り場にスキーヤー・ボーダーの方々集まってきます。今日も乗車券販売は乗場にて行われましたが、販売開始が少し遅かったため、定刻間際になって少し混雑していました。
春山バス始発便 − 「大雪渓・肩の小屋」の表示が... | 今日は4台運行 |
今日の乗鞍岳春山バス始発便は4台。バスの表示はこれまでの「位ヶ原山荘」から「大雪渓・肩の小屋」に変更されています。
一の瀬つつじ園 | レンゲツツジは咲き始め |
少し話が変わりますが、6月のノリクラといえば、レンゲツツジの季節で、観光センター周辺では、ほぼ満開となっています。こちらは一の瀬つつじ園。まだ、こちらでは咲き始めといった状態です。昨年より1週間ほど早い状況ですが、ほぼ例年並みといったところでしょうか?
綺麗な青空と残雪のノリクラとバックに |
まだ、つぼみのものを多い中、満開のものもあって、綺麗な青空と残雪のノリクラとバックに撮影すれば、初夏らしい雰囲気を撮影することができるでしょう。また、乗鞍高原一帯ではエゾハルゼミの合唱が始まり、夏の暑さを忘れさせる冷涼な雰囲気を感じさせてくれます。
【乗鞍岳春山バスの車窓、5〜4号カーブの雪壁】
三本滝ゲート | 三段新緑 − 青空・残雪・新緑 |
それでは、春山バスの車窓の様子をご覧下さい。新緑前線は週を追うごとに標高を登って行き、現在は冷泉小屋付近まで新緑のまぶしさを見ることができます。空の青、残雪の白、そして、新緑の緑の三色のコントラストは、この時期しか見られないもので、三段紅葉ならぬ「三段新緑」というコトバがピッタリな光景です。
位ヶ原山荘を過ぎると銀世界へ |
そんな光景も、位ヶ原山荘を過ぎるとガラッと変わり、一面銀世界の景色に様変わりします。
雪の回廊が車窓に広がる |
バスは雪の回廊を進み、車窓には雪壁がいっぱいに広がります。
5〜4号カーブがオススメ |
雪壁が見られるは位ヶ原山荘から2kmほど進んだ5号カーブから4号カーブにかけての区間。最も高い所では10メートルほどありますが、概ね7メートル程度の雪壁が続きます。
4号カーブ内側 −高さ5.3メートル |
こちらは4号カーブの内側の雪壁。現在、高さは5.3メートルで昨年よりも1.5メートルも低い状態です。4〜5号カーブは大雪渓・肩の小屋口バス停から500m〜1kmほどのところにありますので、バス停から歩いて行くことが可能です。また、大雪渓・肩の小屋口バス停から位ヶ原山荘までは徒歩で1時間ちょっと。ゆっくり歩いて1時間30分といったところでしょうか?
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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