ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2018/07/21) C

 

 

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(Update:2018/07/26)

 

【畳平、お花畑】

畳平バスターミナル シャトルバス下り便を待つ列

こちらは14時の畳平バスターミナル。気温は18.6℃で平地と比べればはるかに涼しい状態ですが、畳平としては高い状況。列をなしているのは14時05分発の乗鞍高原観光センター行きの下りシャトルバスを待つ乗客の列。

 

車両のやりくりをするバス会社の方々 全員乗車できました

概ね下り便は14〜16時便が利用客のピークを迎えますので、ちょうどこれからピークの時間帯に差し掛かります。待機のバスはある程度余裕はあるものの、次の15時便にも回す必要があるため、あまり多くの車両は使えません。午前中の上り便の乗客数から逆算して、残りの乗客数を予測するなどしながら、対応されているようです。

 

畳平のお花畑

それではいつものように畳平のお花畑の様子をお伝えします。

 

ミヤマオダマキ − 昨年より2週間早い開花

1ページ目でもお伝えしたように白いオダマキは沿道に数多く咲いています。こちらに咲くのは紫色のミヤマオダマキ。畳平お花畑の中でも、おそらく、この一株だけしか咲いていない模様。昨年より2週間も早い開花です。

 

そして、多くの方がカメラを向けているのは...

ミヤマキンポウゲ モミジカラマツ

ミヤマキンポウゲは息の長い高山植物です。そして、その隣に咲くのは先週つぼみだったモミジカラマツの花。昨年より1〜2週間早い開花です。

 

さらに周回コースへと足を運ぶと...

 

コウメバチソウ
昨年よりも1ヶ月も早い開花
イワギキョウ
昨年より2週間早い開花

小さく可憐なコウメバチソウが一部で咲き始めています。こちらは昨年よりも1ヶ月も早い開花です。そして、今週から目立ってきたのはイワギキョウ。こちらは昨年より2週間早い状況です。

 

ウサギギク
昨年より2週間早い
ミヤマアキノキリンソウ
昨年より1週間早い
オトギリソウ
昨年より3週間早い

その他、今週から咲き始めたは、ウサギギク(昨年より2週間早い)、ミヤマアキノキリンソウ(昨年より1週間早い)、オトギリソウ(昨年より3週間早い)です。

 

不消道に咲くコバイケイソウ 今年は開花の当たり年

こちらは入口から入って周回コースを右に向かうT字路を、そのまままっすぐ進んだ不消道に咲くコバイケイソウ。ご覧のように群生して咲いており、今年は開花の当たり年となりました。

 

ハクサンボウフウ 全体的に昨年より2〜4週間早い推移
できるだけお早目にお越しください

また、全体的にはハクサンボウフウが目立ち、あちらこちらで群生している様子がわかります。今年の畳平お花畑は例年より早い推移で進んでいます。昨年と比べて2〜4週間早く、終了するのも同様に早いため、できるだけ早めにお越し下さった方がよさそうです。

 

<編集後記>

「今年の猛暑で乗鞍地域の最高気温ランキングが塗り替えられた」

乗鞍に最も近い気象庁のアメダス観測地点が奈川にあります。1987年11月から昨年までの最高気温の史上10位を見ると...

 

【アメダス奈川の最高気温1〜10位(1987年11月〜2017年12月の20年間)】

順位

観測日

最高気温(℃)

1994/7/15 33.1
1994/8/16 32.6
2015/8/2 32.6
2013/8/10 32.5
1994/8/7 32.3
2007/8/16 32.3
2001/7/24 32.2
2012/7/28 32.2
1995/8/20 32.1
10 2011/7/17 32.1

これをご覧になってお分かりのとおり、最近の10年間(1998年〜2017年)が6回エントリーしておりますが、1〜5位を見てみると、それ以前の10年間(1988年〜1997年)が3回もエントリーしており、近年、暑くなっているといわれていますが、この結果からはそこまでのことは言えません。

特に5位以内に3回もカウントされている1994年の夏は非常に暑く、乗鞍高原でも、灼熱の日々が続き、ほとんどの宿泊施設でクーラーがないため、うだるような暑さとなった記憶があります。

 

しかし、今月(※)状況を加味すると...(※2018年7月23日まで)

これまでの1〜10位
(1987〜2017年)
 

2018年の最高気温

今年も含めた1〜10位
(1987〜2018年)

順位

観測日

最高気温(℃)

観測日

最高気温(℃)

順位

観測日

最高気温(℃)

1994/7/15 33.1 1994/7/15 33.1
← 2018/7/15 33.0 2018/7/15 33.0
← 2018/7/17 32.7 2018/7/17 32.7
1994/8/16 32.6 1994/8/16 32.6
2015/8/2 32.6 2015/8/2 32.6
2013/8/10 32.5 2013/8/10 32.5
1994/8/7 32.3 1994/8/7 32.3
2007/8/16 32.3 2007/8/16 32.3
2001/7/24 32.2 2001/7/24 32.2
2012/7/28 32.2 10 2012/7/28 32.2
1995/8/20 32.1 11 1995/8/20 32.1
10 2011/7/17 32.1 12 2011/7/17 32.1

ご覧のとおり、今月の記録が2位・3位の位置に躍り出て、近年は暑くなっているという結果に塗り替えられてしまいました。また、7月23日には埼玉県熊谷で41.1℃(14時16分)を観測し、国内最高気温を5年ぶりに更新しました。

まだまだ、暑い日が続いていますので、この状況は今後さらに更新される可能性が十分あります。


 


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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