ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2019/06/08) A

 

 

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(Update:2019/06/13)

 

【大雪渓に到着】

大雪渓到着 − かなりまとまった雨

9時過ぎの大雪渓の天候はご覧のとおり雨、気温は8℃です。今日は体感的には寒さは感じませんでしたが、この気温だと日によっては肌寒さを感じるはずですので、雨対策と同時に防寒対策が必要でしょう。

 

ココロが折れそうな天気

雨の降り方がやや強く、バスから降りた瞬間、ちょっとココロが折れてしまう状況だったかもしれません...

 

折り返しの下り便でとんぼ返りのスキーヤー

そのため、一部のスキーヤーは折り返しの下り便でそのまま帰られた方もいらっしゃいました。状況を良く知る登山者や春山スキーヤーの方々には、特別ひどいと思わせるほどの雨ではありませんでしたが、初めてお越しの観光客の方にはちょっと驚くレベルだったかもしれませんね。

 

大雪渓入口

主峰の剣ヶ峰山頂の標高は3026メートルあり、春山バスが到着した大雪渓入口でも標高2600メートルあります。中部山岳地域の森林限界はおよそ標高2500メートル前後ですから、いずれも森林限界を超えていて、森に囲まれた山麓と比べると気象条件が厳しいといえるでしょう。

 

山頂に向けて出発 雨の日はアイゼンで登るのが安心

人数は少なかったものの、今日も山頂・稜線目指して出発するスキーヤー・登山者の姿があります。雨が降るとバーンが硬くなるためアイゼンが必須です。無くても登れる状況であっても、装着したほうがバーン状況を選ばずラクに登って行けますので安全です。

 

【大雪渓下部、モーグルコース】

それでは大雪渓下部の状況をお伝えします。

 

2018年の大雪渓入口
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) A
今回の大雪渓入口
昨年並みの雪解け

こちらは大雪渓入口。先週までは昨年よりも積雪が多い状況でしたが、今週は降雨の影響からか雪解けが急速に進み、ほぼ昨年並みの状況となってしまいました(昨年は例年よりも積雪が少ない年でした)。

 

2018年の大雪渓入口
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) A
今回の大雪渓入口
昨年より1週間ほど遅い雪解け

反対側のトイレ付近も同様で、先週までは昨年より多かったものの、今週はほぼ昨年並みの少なさです。

 

2018年の登山道入口
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) A
今回の登山道入口
昨年とほぼ同じかやや多い

肩の小屋へ向かう登山道の入口では、今週に入って標識が出てきました。昨年とほぼ同じかやや多い状態で、例年よりも早い雪解けです。

 

肩の小屋への登山道 − 誘導ロープにしたがって登ってください

肩の小屋へ向かう登山道はまだ雪の中に閉ざされていますので、ルートを示す誘導ロープが一部区間で設置されています。登山道入口から肩の小屋は確認できず、ハイマツが広がってきましたので、今後はルートを間違えると行き止まりになってしまいます。誘導ロープにしたがって登るようお願いいたします。

 

モーグルコース

雪渓下部は先週当たりからモーグルコースが複数作成されるようになってきました。

 

人出はまばら

ただ、今日は人出はまばら。バーンはさほど硬くないものの、コブの底には硬い下地が見える箇所もあります。今後雪解けが進むとさらに硬い所が現れるようになり、今日のような雨の日は再氷結してタケノコ状の氷柱ができ、整備しないと滑走できないこともしばしばです。

 

登山道に交差しないコースレイアウトで クレパス(クラック)に注意

今後雪解けが進むと、登山道とモーグルコースが交差するようになってきますが、誘導ロープにかからない形でモーグルコースを作成されるようお願いいたします。また、右の画像のように、モーグルコースの岩から石碑の岩にかけてクラックが発生しています。ちょうどモーグルコースのスタート付近から同じ高さで横に走っています。上からの滑走には十分注意してください。

今年は雪が柔らかいせいか、クレパス(クラック)が例年よりやや多い状況です。

 

2018年のモーグルコースの岩
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) A
今回のモーグルコースの岩
昨年より2週間ほど早い雪解け

岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのがモーグルコースの岩で、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

昨年と比べると今年は2週間ほど早い雪解け状態です。

 

2018年の石碑の岩
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) A
今回の石碑の岩
昨年より1週間ほど早い雪解け

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。昨年より1週間程度早い状況です。

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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