ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2019/06/08) @
昨日6月7日に東海・関東甲信・北陸・東北南部が梅雨入りしたと発表され、関東甲信と東海地方は平年より1日早い梅雨入りとなりました。本日、梅雨入り二日目のノリクラはまさに梅雨らしい天候で、時間帯によっては結構まとまった雨が降ったため、春山バス始発便でお越しになったスキーヤーの中には、そのままとんぼ返りされた方もいらっしゃったほどでした。梅雨明けの平年日は7月21日ですから、これから1ヶ月半程度ははっきりしない天候が続くことと思われます。
昨年は梅雨明け直前の7月上旬は大雨に見舞われ、乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムでは大会が安全に実施できる見通しが立たないことから、開催二日前に中止が発表されました。これまでにも乗鞍高原一帯では大雨による通行止めで陸の孤島となることがしばしばあり、近年、激しい気象状況が発生する頻度が年々増えておりますので、今後の気象状況が気がかりな時期となります。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【6月8日(土)、観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
こちらは朝7時の観光センター前駐車場。
雨が収まり青空が |
天候はご覧のとおり、雲間から青空が広がり始めて、明け方まで雨が収まり始めて天候は回復傾向を示しています。ただ、山頂方面はまだ雲の中で、この雲が抜けてくれることを期待したいところです。この日は山麓の乗鞍高原はこの後回復していきましたが、山頂方面はお昼過ぎまで濃霧と雨に悩まされる一日となってしまいました。
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昨年の稜線方面 − バーンが途切れ始める 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2018/06/09) @ |
今回の稜線方面 − まだ十分滑走可能 |
左の画像は昨年の稜線方面の積雪状況、右の画像は14時過ぎに天候回復した今回の稜線方面を撮影したものです。6月を過ぎると稜線からの滑走可否が気になるところです。それを決めるのが積雪が狭まった丸印二箇所の積雪状況ですが、昨年はこの週で途切れてしまい今シーズンの稜線滑走は終了となりました。今年はまだどちらもつながっていて滑走可能です(詳細は3ページ目でお伝えします)。
自然保護センターのレンゲツツジが咲く − 昨年より1〜2週間遅い |
こちらは観光センター前駐車場隣にある自然保護センター。レンゲツツジが綺麗に咲きました。昨年より1〜2週間ほど遅い状況です。
一の瀬つつじ園はやっと咲き始めた (昨年より2週間遅く) |
東の空に太陽 − 日の光をあびえて |
レンゲツツジは乗鞍高原のいたるところで見られますが、なかでも有名なのが一の瀬のつつじ園。今週に入ってようやくちらほらと咲き始め、昨年より2週間程度遅く、例年と比べても1週間ほど遅い状況です。
そして、明け方までの雨が収まって、東の空からは雲間に朝日が昇り始めたと同時に、その朝日に照らされて一瞬虹がかかりました。「朝の虹は雨、夕方の虹は晴」といわれますが、今日はまさにその通りの天気となってしまいました。
悪天候のためお越しになる方はまばら |
7時の時点で観光センター前駐車場にお越しのクルマは10台ほど。春山バスが大雪渓まで運行されるようになった初日の5月下旬は天候も良く100台近くお越しになっていました。ノリクラの来客状況は天候に大きく左右されるのが悩みの一つです。
毎週お越しのコアーな方々に − もっと通いやすい観光を作る |
ただ、毎週お越しになるコアーな方々が存在するのも事実で、そのような方々がもっと通いやすい環境を作ることが糸口になるかもしれません。
始発便が到着 |
そして、今日の始発便は2台、53名を乗せて大雪渓まで出発します。
【乗鞍岳春山バスの車窓、5〜4号カーブの雪壁】
カラマツの新緑 |
乗鞍高原は新緑の季節を迎えています。シラカバやミズナラなどの広葉樹はもちろんのこと。カラマツの新緑も鮮やかさが増してきました。今日は雨に濡れて美しさが一段と際立っています。
三本滝ゲート | ムラサキヤシオツツジが咲き始める(丸印) |
新緑の中をよく見ると、いろいろな花が咲き始めていることに気づきます。今現在、きれいに咲いているのはムシカリ(白い花)やヤマザクラ(淡いピンクの花)。そして、右の画像のムラサキヤシオツツジは鮮やかなピンクですから、春山バスの車窓からでもしっかり確認することができます。ちょうど、今は三本滝ゲート付近に咲いていて、これから上の方でも咲き始めるはずです。
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先週の29号カーブ上の直線部分 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2019/06/01) @ |
今回の29号カーブ上の直線部分 一斉に芽吹きが始まる |
三本滝ゲートから先はまだ新緑を迎えていませんが少しずつ進んでいます。先週までまだ丸坊主だった木々も、今週に入って一斉に芽吹きを始めています。一週間単位でどんどん移り変わって行くため目が離せません。
位ヶ原山荘 | 濃霧で視界不良 |
そして、位ヶ原山荘を過ぎると森林限界を超えて残雪が広がる山岳風景へと変化します。しかし、今日は雨と濃霧がひどくあいにくの状況。
雪壁 |
それでも春山バスの車窓からの雪壁は天候にかかわらずご覧になれます。
4号カーブ、概ね7メートル | 4号カーブ内側は5メートル |
壁が最も高いのは4号カーブです。カーブ内側は5メートルほどでカーブ外側は最大11メートルで概ね7メートル、昨年より高い状況が続いています。4号カーブは大雪渓から車道を下って徒歩5〜10分程度のところにあり、今日もこの天候でも何人かの観光客がお越しになっていました。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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