ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.4(2019/06/01) @

 

 

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(Update:2019/06/06)

 

今日から6月が始まり、春から初夏に移り変わる季節に入ってきました。この時期のノリクラは、山頂方面にまだ豊富な積雪があり、春山スキーや春山登山のシーズンですが、位ヶ原付近から望む山頂方面は残雪とハイマツのコンビネーションがちょうど良い具合に織りなす様子が見られ、位ヶ原より山麓の森林帯では新緑の明るい芽吹きが美しい季節でもあります。

4つの季節の中で、秋の紅葉が一番注目され、新緑はあまり話題に上がらないのがちょっともったいない所。しかし、紅葉は天候等に左右され見頃の時期が短いのに対し、新緑は毎年同じように綺麗な緑を見せてくれ、浅黄色・萌黄色など形容される緑のグラデーションが見事です。それは画像ではなかなか表現しにくく、一度お越しになれば目の覚める発色を体験できます。新緑にココロ洗われる感覚をぜひとも体験してはいかがかと思います。

さて、話がもどりますが、春山シーズンもそろそろ終盤に近づいて来ました。それでもまだ稜線からの滑走が楽しめます。おそらく、あと2週間程度で稜線からの滑走は終了となりますので、ぜひとも、お早目にお越しいただければと思っております。


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)


◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月1日(土)、観光センター前駐車場】       【乗鞍岳春山バスの車窓、5〜4号カーブの雪壁】
Page-2 : 【大雪渓に到着】       【大雪渓下部、モーグルコース】
Page-3 : 【大雪渓から稜線へ】       【蚕玉岳〜朝日岳の稜線】       【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】       <編集後記>「冬季閉鎖中の自転車通行」

●参考資料●
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ春スキー 版<対象時期:4月下旬〜6月末>   ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>        ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  

 

 

 

【6月1日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

朝7時の観光センター前駐車場。気温は10℃、爽やかな朝を迎えています。

 

昨日の降雪でうっすらと白くなる 富士見沢まで除雪 − 上部からの滑走には注意

昨日は山頂方面で若干降雪があり、左の画像ではご覧のように岩場を中心に白くなっている様子が観察できます。

県道乗鞍岳線は大雪渓まで除雪が完了していますが、さらに延伸して、今週は富士見沢にも除雪が入っている様子が観察できます。除雪部分は大きな段差となっていますので、富士見沢上部を滑走する際には段差に滑落しないようご注意ください。除雪初期は段差は2〜3メートルでも、除雪が完了すると4号カーブ並の高い段差となり、概ね10メートル近くになります。

 

レンゲツツジのつぼみ − 昨年より遅く、例年並み

こちらは観光センター前駐車場の隣にある自然保護センター。そこにはレンゲツツジがつぼみが大きくなり開花間際の状態です。昨年は先週よりも1週間遅い状況ですが、ほぼ例年並みの状況です。また、レンゲツツジの群生地である一の瀬のつつじ園ではつぼみがまだ硬い状態でした。

 

高い木に白い花が咲く
コナシの花

乗鞍高原は花の季節を迎え、数多くの種類の花が一斉に咲き始めます。少し前まではスモモでしたが、それが終わるとコナシ(ズミ)の開花へバトンタッチします。観光センター前駐車場のバス乗り場付近にもコナシがあり、乗鞍高原一帯の至るところで見つけることができます。

スモモもコナシも白い花なので、見分けがつかないかもしれませんがコナシの方が大きな木で、目線よりもはるかに高い所に咲いています(赤丸)。

 

コナシと同じ時期に咲く白い花 ウワミゾザクラ − ブラシのような花

そして、コナシとほぼ同じ時期に咲くもう一つの白い花はウワミゾザクラ(ウワミズザクラ)。ブラシのような花ですからすぐにわかりますね。こちらも観光センター駐車場の脇にあります、

 

出発の準備

お越しになっているクルマは、7時の段階で40台ほど。先週よりもやや少な目..

 

春スキーの方 − そろそろ店じまいしないと.. 夏のアルペンボードの方 − これから毎週大雪渓通いに

左は春スキー常連の方。「そろそろ店じまいしないと季節感がなくなっちゃうから、今日がシーズン終わりかな..」。春山スキーの季節も終盤に差し掛かり、そろそろ夏山や海にシフトという話もちらほら聞かれるようになってきました。そして、右の方々はアルペンボードのグループ。おそらく、これから毎週大雪渓にお越しになることと思われます。

季節の移ろいと一緒に訪れる方々も徐々に春山シーズンから夏の大雪渓シーズンへと移り変わって行きます。

 

始発便が到着

そして、今日の始発便は4台、134名を乗せて大雪渓まで出発します。

 

【乗鞍岳春山バスの車窓、5〜4号カーブの雪壁】

2018年の新緑
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.4(2018/06/02) @
今年の芽吹きはまだ..

それでは、春山バスの車窓の様子をご覧下さい。春山バスは先週5月25日(土)より、大雪渓まで延長運行されています。中腹エリアでは沿道の積雪はなくなり、新緑の季節が近づいています。昨年はすでに青々としていましたが今年はまだその気配はありません。

 

2017年の29号カーブ上の直線部分
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.4(2017/06/03) A
今回の29号カーブ上の直線部分
芽吹き状況は一昨年とほぼ同じ

こちらは一昨年と比較したもの。ほぼ、同じような状況であることがわかります。今年は昨年よりは遅いもののほぼ例年並みで、おそらく来週あたりから新緑の季節が山肌を徐々に登って行くことと思われます。

 

冬季閉鎖中のため自転車は通行禁止です
(ルール順守をお願いします)
冬季閉鎖中はカーブミラーがなく危険

春山バスは冬季閉鎖中の道路を利用した運行を行っています。冬季閉鎖は6月30日まで続き、それまではすべての通行が禁止されています。しかし、今日も自転車が通行する様子が見られました。冬季閉鎖中の道路は特別な許可を得た車両以外は通行することが想定されていないため、右の画像のようにカーブミラーがまだ設置されていません。

そのため、ヘアピンカーブ等では正面衝突の危険性があり、春山バスの安全運行、及び、自転車ご自身の安全のためにも、6月30日までは自転車通行しないようお願いいたします。

 

標高2350メートルの位ヶ原山荘を過ぎると..

 

残雪とハイマツの織りなす光景

森林限界を超えて森がなくなり、見事な山岳風景が広がります。残雪とハイマツの織りなす模様のバランスが良い時期で、これ以上雪解けしてしまうと夏山の風景となってしまうでしょう。また、今後、梅雨の時期に入ってきますので、この風景を楽しむのであれば、できるだけお早目にお越しください。

 

4〜5号カーブの雪壁

そして、春山バス最大のウリである雪壁は、大雪渓到着直前にある4〜5号カーブ。

 

4号カーブ内側は5.5メートル 雪壁の谷間から穂高 − オススメの撮影ポイント

壁が最も高いのは4号カーブで、左のカーブの内側は5.5メートルほど、右の外側では最大12メートルで概ね8メートルほどの雪壁が続きます。

雪壁の合間から穂高連峰を望むことができるこちらの箇所がオススメの撮影スポット。4号カーブは大雪渓から車道を下って徒歩5〜10分程度のところにありますのでぜひご覧下さい。

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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