ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2010/07/31〜08/01) @
【大雪渓】
7月最後で8月最初のノリクラ雪渓カレンダーをお届けします。
梅雨明けが発表された先々週(ノリクラ雪渓カレンダーVol.10)と、梅雨明け十日の先週(ノリクラ雪渓カレンダーVol.11)は、さすが申し分ない天候の週末となりましたが、その安定した状況もどうやら長続きはしないようです。この週末は悪天候とまでは行かないものの、はっきりとしない状況となりました。
7月31日(土)は、朝から曇り空が広がり、大雪渓エリアは濃霧が立ち込めます。そして、一時的ではあるものの小雨に見舞われます。日差しがない分、逆に過ごし易い状況ではあったものの、その反面、バーンは固めのコンディションとなり、コブを作ったりエア台を整備したりするモーグラーにはやや辛い状況のようでした。小雨が止んで霧も抜けて視界が開けるものの、位ヶ原より山麓はすっぽりと雲に覆われて、はっきりしない天候の一日が終わって行きました。
そして、翌日の8月1日(日)は朝から晴れた天候を見せたものの少し霞んだ様子がみられ、乗鞍高原は9時ごろから完全に曇となりました。それでも県道乗鞍岳線はヒルクライマーの姿が絶えず続きます。午前中の大雪渓は比較的晴の天候でしたが、午後には完全に濃霧に視界が奪われ、その後は周期的に霧が立ち込め小雨のぱらつく微妙な天候となりました。
それでは、今週末のノリクラの様子をお伝えします。
【7月31日(土)、観光センター前駐車場】
こちらは早朝5時30分の観光センター前駐車場
気温は18℃、ご覧の通り天候は曇空が広がります。夜明け前に少し小雨が降り路面が濡れています。この時間ですから、観光センター前駐車場はまだまだ空スペースが目立ちますが、ハイシーズンの週末は8時過ぎには満車になります。
こちらはシャトルバスの乗車券発売所。6時10分発のシャトルバス始発便に乗車しようとされる方が往復券を求めるための列ができています。たくさんの乗客がお越しになった場合、乗車券の発売枚数をもとにシャトルバスの発車台数が決められます。
雨の日など極端に人出が少なくなる要因がない限り、ハイシーズンの週末は一時間に一便運行されるシャトルバスは、大半の便は2台以上で運行されます。
こちらは観光センター売店。今シーズンからは6時前から開店しています。周辺にコンビニや他の売店がない中、パンやおにぎりなどを買い求める登山の方々の姿があります。
シャトルバス始発便の時刻が近づくにつれて、乗車口には今日も列が伸びて行きます。早朝の時間帯は山頂登山に出向く方が多く、登山用のザックを背負う様子があります。
6時過ぎにはシャトルバスが到着し、いつものように改札が始まります。
乗車券の発売枚数から今週はすぐに増発車両が用意されます。
乗鞍高原は夏場でも早朝は20℃を切り、長袖を着ていても全く暑さを感じさせません。実際、周辺の宿泊施設でも暖房設備はしっかり整えられているものの、冷房設備がないところもあるほど。日中の日差しはかなり強く、平地と変わらない暑さがありますが、それでも窓を開けていればさほどでもない所が標高1500メートルの高地の気候なのかもしれません。
それでは大雪渓に向けて出発です。
【車窓から】
それではシャトルバスの車窓から、県道乗鞍岳線の沿線の様子をお伝えします。
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部分的に紅葉したスポットが見られる | 実際の紅葉は9月下旬 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2009/09/26〜27) G |
完全に緑が生い茂る車窓が広がりますが、良く見ると緑の中にすでに紅葉を始めているところがスポット的にあらわれるようになって来ました。標高2100メートル付近のこのあたりの紅葉が始まるのは9月下旬。右の画像は昨年の紅葉のものです。スポット的な紅葉は2ヶ月近く早く訪れますが、この紅葉がそのまま9月下旬まで残っていることはなく、一週間程度で枯れてしまいます。
ノリクラの紅葉は、9月中・下旬頃から標高2700〜2600メートルの大雪渓付近より始まり、標高1500メートルの乗鞍高原に紅葉の見頃がやってくるのは10月下旬です。上部エリアから山麓にかけて、一ヶ月以上に渡って紅葉を楽しむことができますが、同じエリアの紅葉の見頃の時期は一週間もありません。そのため、紅葉シーズンの時期はどこかで必ず紅葉に巡り会えるものの、ピンポイントでその場所(例えば、位ヶ原の11号カーブ付近)の紅葉のピークに合わせて現地に出向くのはなかなか難しいものです。
ノリクラの紅葉については、乗鞍紅葉情報 にて概要をお伝えしております。また、紅葉の始まる直前の9月中旬ごろから、速報とノリクラ雪渓カレンダーにて紅葉情報を随時更新いたしますのであわせてご覧下さい。
県道乗鞍岳線はマイカー規制が実施され自動車の往来が少ないため、安心して自転車を楽しむことが出来るところから、多くのヒルクライマーが訪れます。
そして、徐々に増えてきているのがランナーの姿。登りばかりの道程で、さらに排気ガスの少ないコースは県道乗鞍岳線など限られたところしかありません。
森林限界の位ヶ原山荘付近からはご覧のように濃霧が立ち込めます。
前方を走るシャトルバスの様子も分からなくなるほどの濃霧が立ち込めることは珍しいことではありません。マイカー規制で自動車の往来は少ないものの、それでもシャトルバスとタクシーは通行し、また、このような視界の悪い時は自転車の姿は見えにくい状態です。
自動車側から見たとき、ヘアピンカーブを勢いよく自転車が下りてくる所に遭遇すると、車線をはみ出していなくともかなりびっくりするものです。
5号カーブ | 4号カーブ |
8月に入ってもまだ残雪が残る状況が見られます。昨年と同じ推移で、おそらくあと1〜2週間ほどでなくなると考えられます。
そして、濃霧の中、大雪渓に到着です。(→ Next)
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