ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.1(2012/03/24) A
【ツアーコース入口】
かもしかペアリフトを降りると、その先がツアーコースの入口になります。
今日は訪れる方は皆無 | 春先の雨には作業用の耐寒ゴム手袋 |
時刻は9時を回ったところ。この時間帯であれば、バックカントリーの装備を携えたスキーヤー・ボーダーの方々が、リフトを降りてやってくるはずです。しかし、今日は皆無...
ツアーコース入口付近の標高は2000メートルほど。標高1550メートルの第3駐車場付近の湿雪は、少しずつ湿り気の少ないものへと変わってきました。それでも、やはり真冬の乾いた雪とは異なり、ウェアーなどに着雪するとすぐに融けて、雨に降られているのとほとんど同じ状態です。
登山用のアウターはしっかりとした防水機能を持っていますが、グローブに関しては防水・透湿加工が施されていても、浸透してくるケースが多々あります。こちらの方が使用されている黄色のグローブは作業用の耐寒ゴム手袋。気温が低くなってもゴムの弾力性に変化がなく、インナーグローブを使用するなどの防寒対策をすれば、ある程度の寒さにも対応できます。
冬から春へ向かうこの時期は、寒さに耐える対策と雨に濡れる対策の両面が必要です。また、こんな機能を持った登山用品があったらいいのにと、思うようなものが、作業用品の中から見つけることもでき、いろいろなアイテムを幅広く探し出すことも重要でしょう。
通常、西〜北寄りの風が吹くものの、今日は南寄りの吹雪。こんなところからも、天候がいつもと異なっていることを教えてくれます。誰もいないツアーコースにファーストトラックを刻んで歩き始めます。
【ツアーコース T】
ツアーコースは、標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。この先は、いわゆる「ゲレンデ外」となり、山岳登山に準じた対応が必要です。
前のページの冒頭でも申し上げたとおり、今年のノリクラは例年よりも積雪量が少ない状態が続いています。ツアーコース入口を進むと急斜面に達しますが、ご覧のとおり、ブッシュが見え隠れする箇所があります。
昨年のツアーコース入口急斜面 −
若干ブッシュがある 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.1(2011/03/26) A |
一昨年のツアーコース入口急斜面 −
完全にブッシュがない 2010ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.1(2010/03/27) A |
こちらの2枚の画像は入口急斜面の昨年・一昨年の同時期の様子。昨年の画像でもブッシュが一部見えていますが、一昨年は全くありません。今週の同じ箇所の画像は、濃霧のため撮影できませんでしたが、昨年よりもブッシュの量が多いことから、今年の積雪量は昨年よりもさらに少なくなっています。
入口付近などツアーコース下部の積雪は、例年、4月以降は減少に転じるため、これ以上の大幅な積雪量の増加は期待できません。
ただ、3月終盤でまとまった降雪が見られたため、もう少し積雪量の増加が期待されます。(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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