ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.2(2016/03/26) A
【リフトに乗ってツアーコース入口へ】
夢の平クワッドリフトへ − こちらもお勧めのビューポイント |
やまぼうしリフトから夢の平クワッドリフトへ...ここもノリクラの峰々を一望できるポイント。
ザックを下して乗車 | リフト上も眺望がすばらしい |
リフトに乗車する際には、ザックを下して乗車すると安定します。特に慣れていない方は、前に抱えてください。
かもしかリフト |
そして、最後はかもしかリフト。
一人ずつ乗車 |
ここはペアリフトですから、登山者・パックカントリースキーヤーは1人ずつ乗車します。なお、スキーにシールを装着したままではリフト乗車はできませんので、ご面倒でもシールはツアーコース入口に到着されてから装着されるようお願いいたします。
かもしかゲレンデ | スピードに乗せてターン |
かもしかゲレンデも固めのバーン。おそらく、朝一番はどのコースも固めだったと思います。ただ、日中の日差しで緩んできますので、固いところでの練習を希望される場合は、とにかく朝一番ですね。
いよいよツアーコースへ |
そして、リフト降り場に近づくと、目の前にツアーコース入口急斜面が確認でき、すでに多数の入山者の姿もあります。今日もにぎやかな一日が始まるのでしょうか?
【ツアーコース入口 − 出発の準備】
朝一番で30名以上 | 今週もすごい人出ですね |
朝一番の9時の時点ですでに30名以上の方がお越しになっています。先週・先々週に引き続き、3週連続でこの賑わい...右の画像の常連の方も、大勢の方々の波に飲み込まれまいと、急いでツアーコースを出発しました。
バーンが固そうだからアイゼンで | ファーストトラック狙うぞ! |
「今日はバーンが固そうだから。」と、せっかくシールを装着した板をザック固定してアイゼンで登るテレマーカー。そして、右のお三方は「24日(木)の降雪で、上部は20〜30センチ程度は積もっているはずだ。早くいかないとファーストトラック取られちゃう〜」、おどけたポーズを見せるものの、超特急でツアーコースを登り始めました。
一日で140名ほどが入山 − 例年よりも多い状態が続く |
その後も続々と入山者が訪れ、今日一日だけで140名ほどの方がお越しになった模様です。この時期の週末は、天候さえよければ100名以上の方がお越しになる状況は珍しくありませんが、今年は例年以上に多い状況が続いています。
テント泊 − 背中よりも大きなザック | 地元ガイドさん − 今日は娘さんと一緒に |
左の方々は、今日はテント泊とのこと。ザックが頭一個以上せりあがっています。「ねぇ〜、○○持ってませんか?」なんて尋ねてみると、本当に何でも出てくるザック...収納上手で見習いたいものです。
さて、右のお二人は地元のガイドさんとその娘さん。娘さんは地元に住んでいながらツアーコースは今日が初めてとのこと...ちょっぴり不安そうなご様子ですが、名ガイドさんと一緒なら大丈夫でしょう。
暖かな春の日より |
空には雲が浮かび始めるものの、天候の悪化を感じさせるような雰囲気ではなく、アウターなしでも充分な状況が続きます。
【ツアーコースT −入口急斜面】
ツアーコース入口 − この先スキー場管理区域外 |
こちらがツアーコースがスタートします。ツアーコースは標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。ツアーコースの全容は、ノリクラ雪渓カレンダー冬〜春スキー版 で確認できますので、ぜひ一度ご覧ください。
また、この先はスキー場の管理区域外になります。そのため、「自己責任」のもとでの行動が求められ、もし、万一、救助を求める場合は、山岳救助隊(警察 110番)へ連絡することになります。また、多額な救助費用が必要な場合がありますので、山岳保険への加入をお勧めします。
岐阜県に引き続き、長野県も登山届の提出を義務づける登山安全条例が昨年12月に可決しました(施行は今年7月)。三本滝レストハウス入口に登山届のポストがあるのをご存知でしょうか?近年はインターネットでの登山届ができるようになりましたので、事前に届けることも可能です。
なお、ポストには用紙が備え付けてありませんので、ご自身で事前に用意する必要があります。
昨年のツアーコース入口急斜面 2015ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) A ↓ |
先週のツアーコース入口急斜面 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.1(2016/03/19) A ↓ |
今回のツアーコース入口急斜面 |
こちらは入口急斜面の全景です。左上は昨年の様子、右上は先週の様子です。ブッシュなどの状況から昨年よりも積雪量が少ないことがわかります。この付近で積雪量が増加するのは2月〜3月上旬までで、これからの時期は積雪量が減少に転じます。
今年は切り株が埋まらない |
入口急斜面からこの先の1番標識付近まで比較的大きな切り株が点在しています。ただ、例年なら厳冬期には完全に埋まってしまい、切り株を見つけることがありませんが、今年は切り株が隠れることなく冬を終えてしまいました。
一昨年のツアーコース入口急斜面
−切り株の頭(右下) 2014ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2014/04/19) B |
昨年のツアーコース入口急斜面
−切り株の頭(右下) 2015ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.6(2015/04/25) B |
こちらは一昨年と昨年の同じ切り株の画像で、一旦隠れたのちに4月後半になって雪解けに伴い姿をあらわしたところの様子です。つまり、今年は昨年・一昨年よりも1ヶ月ほど積雪量が少ないということになります。
最上部はシールが効かない | 今回は右側の樹林帯を進む方が多かった(矢印) |
24日(木)の降雪は表面に少しだけ残っている状態でほとんどありません。最上部は普段からシールが効きにくい箇所ですから、隣の樹林帯へルートを変えて登る方が今回はたくさんいらっしゃいました(右画像の矢印)。
シールが効かず転倒者続出 − 下山滑走で表面を削るため、翌日はさらに滑りやすくなる |
バーンはそれほど固いわけではないものの、シールのグリップが効かない結晶の崩れた雪質で、今回は普段以上に登りにくい状況で、転倒者続出しました。ただ、今朝はなんとか登ることができたものの、午後の下山滑走でこの部分の表面を削り取ってしまったため、明日はシールでは全く登ることができない状態になってしまったのではと推測されます。
ツアーコースの下山滑走は例年5月中旬ごろまで (積雪情報は当WebSiteで随時発信) |
さて、ツアーコースの滑走可能時期は、例年5月中旬頃までです。雪解けが最も早いのはこちらの画像の入口急斜面ですが、雪解けが進むと雪の下に横たわっていたブッシュが起き上がり、人の背丈以上の密林状態になってしまします。とても歩いて下山できる状態ではありません。そうかといって、ここから再び登り返すわけにも行きません。
そのため、当WebSiteでは、4月下旬ごろからツアーコースやその下部のかもしかゲレンデの積雪状況をお伝えしておりますので、入山時にご覧くだされば参考になるかと思います。なお、ツアーコースでの下山滑走ができなくなった後は、位ヶ原山荘より乗鞍岳春山バス下り便に乗車して下山してください。
特に今年は積雪量が少ないため、例年よりも早く滑走不能になる可能性がありますのでご注意ください。
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■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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