ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.2(2017/04/08) @
4月の乗鞍は1週間単位で変化が訪れます。その第一弾がMt.乗鞍スノーリゾート スキー場の今シーズン営業の終了(4月9日(日))です。ツアーコース入口までリフトで訪れることができるのも今回が最後になり、賑やかだった冬のスキー場とのお別れは少し寂しいところです。
冬との決別は春を迎える重要なターニングポイント。名残惜しいなんて考えずに、ダイナミックな春山への第一歩へととらえましょう。また、冬から春への移り変わりの時期は、雪から雨への移り変わりへの時期でもあります。忘れがちになっている雨対策も再確認しないといけません。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【4月8日(土)、観光センター前駐車場】
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観光センター前駐車場 |
朝7時の観光センター前駐車場。
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朝は青空が広がる − この後、雨の予報 |
4月に入り、日の出は5時20分台と早くなり、6時にはもう周囲が明るくなってきます。ですから、7時はもう早朝とは言えない明るさです。天候はご覧のように青空が広がっていて、昨日の雨が収まってきました。気温は4℃で、今日は南からの暖かく湿った空気の流入で全体的に気温の高い状態が続きます。
ただ、予報ではこの後、雨になるとのこと...この時期になると、上空から降るものは雪ではなく、雨になる確率の方が高く、雨対策が必要です。
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観光センター駐車場の雪の山 |
さて、観光センター前駐車場の周囲には雪の山ができていることを先週お伝えしました。高さは1.5メートル近くあって、まだまだ、雪解けの様子は見られません。
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先週の観光センターテラス ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版Vol.1(2017/04/01) @ |
今回の観光センターテラス 大幅に雪解けが進む |
しかし、先週の観光センターテラスと比べると、かなり雪解けが進んでいることがわかります。この1週間は降雪はなく、それどころか、昨日からの雨で大幅に雪解けが進んだ模様です。
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一昨年の観光センター前 2015ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.4(2015/04/11) @ |
昨年は記録的な雪不足でしたから比較になりませんので、一昨年と比べると、この週で雪解けが終わった模様です。ですから、今年はいつもよりも積雪量が多いことが推測されます。これからの時期は、一雨ごとに春へと前進して行きます。
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自然保護センターの桜 − 開花の様子はない |
今年は全国的に桜の開花が遅い傾向がありますが、今週末は各地で満開・見頃というニュースが流れました。こちらは観光センター駐車場に隣接する自然保護センター。こちらにも桜がありますが、開花の様子は全くありません。
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2014年の自然保護センターの桜(5月中旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2014/05/15・17・18) B |
2015年の自然保護センターの桜(5月中旬) 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2015/05/09〜10) @ |
こちらが開花した時の様子。ご覧のとおり、5月中旬に見頃を迎えます。山麓の松本市街地は4月上旬が見頃ですので、1ヶ月以上も開きがあり、北海道の稚内や釧路での桜開花と同じ時期です。つまり、ノリクラの春の訪れは北海道並みに遅いということになり、夏は北海道並みに涼しいというわけです。
【登山ポスト − 今シーズンからMt.乗鞍 事務所前に移動】
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登山届はこちらのポストへ − 昨年7月に提出義務化 |
こちらは登山届を提出するポスト。昨年までは、三本滝レストハウスに設置されていましたが、今年からスキー場入口に場所が変更されています。登山届の用紙は事前に用意する必要があります。また、インターネットでも申請できる仕組みがいくつかあります。(参考 : 登山計画書を提出しましょう/長野県 http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/smartphone/tozankeikakusho.html)
なお、登山届と合わせて山岳保険にも加入することをオススメします。
長野県は、「長野県安全登山条例」を2015年12月17日に公布・施行し、登山計画書の提出を義務付ける「指定登山道」を2016年4月11日に決定し、2016年7月1日から登山計画書の提出を義務化しました。( お知らせ−7月1日より長野県側登山道は登山届が必要です(長野県安全登山条例、指定登山道)(2016/04/13)。をご覧ください。)
条例の中では、遭難の発生のおそれが高いと認められる167の山岳と、1の景勝地を「指定山岳」として定め、指定山岳の山頂及び景勝地に至る主な登山道の起点となる122の登山口を「指定登山口」として定めます。その中で指定登山口から指定山岳の山頂及び景勝地までの区間にある登山道を「指定登山道」として定めます。
ノリクラにおいては、指定登山岳「乗鞍岳(朝日岳、摩利支天岳)」、指定登山口に「鈴蘭橋登山口、肩の小屋登山口」が指定され、指定の登山道の一部でも利用する場合は、登山届の提出が必要です。
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Mt.乗鞍スノーリゾート − 明日4月9日(日)で営業終了 |
こちらはMt.乗鞍 スノーリゾート。明日4月9日(日)で今シーズンのスキー場営業が終了します。しかし、ゲレンデにはしっかり積雪が残っていて、安心して滑走できる状態。また、この時期は雪が汚れてくるのですが、今年はまだ黄砂の影響がなく、きれいな真っ白な状態を保っています。
【休暇村ゲート除雪開始、第3駐車場・レストランやまぼうし】
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休暇村 |
観光センターから約2km先にある休暇村。
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4月に入って、休暇村ゲート以降の除雪が始まる |
これより上部は積雪による冬季閉鎖のため、現在、通行できるのは休暇村ゲートまでです。しかし、4月に入り、休暇村ゲート移行の除雪が始まりました。
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三本滝ゲートへは4月17日(月)より通行可能に |
この先の三本滝ゲートまで通行できるようになるのは4月17日(月)です。表示には17日まで通行止めとなっていますが、例年のケースでは11時頃には開通するはずです。
【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場〜三本滝ゲート (標高1600〜1800m) |
三本滝ゲート〜ツアーコース入口 (標高1800〜2000m) |
ツアーコース入口〜位ヶ原 (標高2000〜2500m) |
位ヶ原方面〜大雪渓 (標高2500〜2600m) |
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@ 4月9日(日)まで | リフト乗車 | リフト乗車 | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
A 4月10日(月)〜18日(日) | 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
B 4月17日(月)〜21日(金) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
C 4月22日(土)〜5月下旬 | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) | 徒歩(スノーシュー等) | |
D 5月下旬〜6月30日(金) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休 | ||
【岐阜県】5月15日(月)〜 | 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m) |
こちらの表は、トップページの速報で掲示しているものですが、取材日の4月8日(土)時点は、「@」の行のとおり、ツアーコース入口までリフトを利用することが可能です。そして、今後、三本滝ゲートまでの除雪が完了すると4月17日にはこちらの休暇村ゲートが開けられ、上表の「B」の行のとおり、三本滝ゲートまでマイカーでの一般通行が可能となります。ゲート手前の三本滝レストハウス前駐車場にマイカーを置いて、かもしかゲレンデからアクセスすることになります。
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除雪先端は三本滝ゲート手前まで完了 − この先はスキー場終了を待って除雪再開 |
こちらは現在の除雪先端箇所。休暇村第2リフトの終点まで除雪が完了しています。つまり、三本滝ゲート手前まで完了しているということです。この先はゲレンデ内を通過する必要があるため、一旦、ここで除雪が中断しています。明日4月9日(日)のゲレンデ営業終了後、除雪作業が再開されます。
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休暇村ゲレンデ 次週末のツアーコース方面はこちらから全山登行となる |
三本滝ゲートまで除雪が完了していても、開通は4月17日(月)ですから、次週末のツアーコース方面への入山は、こちらの休暇村ゲレンデから全山歩く必要がありますのでご注意ください。
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Mt乗鞍第3駐車場 | チケットセンター |
休暇村から少し戻って、こちらはMt乗鞍第3駐車場。リフトを利用してツアーコースに向かうことができるのも今日が最後です。
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ツアーコースへ向かうリフト |
こちらはスキー場のゲレンデマップ。チケットセンターは地図中央下寄りにあり、ここから青線ルートの @やまぼうしリフト→A夢の平クワッドリフト→Bかもしかリフトの3本を乗り継いでむかいます。地図の注釈にあるようにチケットセンターからやまぼうしリフトの乗場までは滑走する必要がありますので、登山の方はリフト乗場までの移動が少ない、黄色線の休暇村ゲレンデ経由の方が良いでしょう。
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レストランやまぼうし |
第3駐車場からゲレンデサイドに入ってすぐのところに、レストランやまぼうしがあります。8時30分のリフト営業が始まるまでこちらで待機します。
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スタッフの皆様 −今シーズンも有難うございました |
こちらのスタッフの方々ともしばしのお別れ...今シーズンはまずまずの来場者数だったとのこと。スキー場でのレストハウス営業の終了後は、観光センターの食堂営業が4月下旬のゴールデンウィークから始まります。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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