ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.25(2010/10/29〜31) A

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(Update:2010/11/04)

 

【ヒルクライム、霧が抜けて】

かもしかゲレンデ − 青空が見え始める

三本滝ゲート付近の濃霧も、かもしかゲレンデを進むとご覧のように抜け始め、青空が見え隠れするようになってきます。雲海の上に出てきたところです。

 

位ヶ原山荘 − 日差しの暖かさは今シーズン最後かも

正午の位ヶ原山荘付近の気温は6℃と上昇します。青空が広がりしっかりとした日差しを受けると、それまで身にまとっていたウインドブレーカーやセーターの中に汗ばむ感覚を覚え、サイクルジャージだけで十分なほどの穏やかな状況となってきます。

おそらく、こんな暖かさを感じるのも今シーズン最後かもしれません。

 

空には青と白のコンビネーション − 往来は少なくサイレントな世界

全く風はなく、上空には秋の雲がいつまでも続きます。しかし、道路を往来するのは1時間に1便のシャトルバスと、時折通過するタクシーだけ...それ以外は何もやってくることないサイレントな世界が続きます。

 

位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 − ダケカンバのグロテスクな世界

こちらは位ヶ原11号カーブ付近のツアーコース入口。紅葉シーズンにはビュースポットの一つとして紹介してきたエリアです。今となっては、ダケカンバのグロテスクな世界のみが続いているだけです。

 

ツアーコース位ヶ原急斜面 冬のツアーコース位ヶ原急斜面はオープンバーン
速報 2010/01/30

 ツアーコース入口付近はご覧のように高い木々が存在しない一角があります。これがツアーコースで、冬場ともなれば、ご覧のようにオープンバーンが広がります。

 

ひとたび降ればパウダーゾーン
ツアーコース位ヶ原急斜面 −速報 2010/01/16
大雪、腰まで埋まるラッセルに四苦八苦!
ツアーコース位ヶ原急斜面 − 速報 2010/01/02

そのため、ひとたび新雪が降ればパウダーゾーンとなります。ただ、時には腰まで埋まるほどのディープな状態となり、身動きもままならない状況にもなります。右の画像は年末年始の大雪に見舞われたときの様子。普段なら午前中には到達できるところも、15時過ぎになってようやくここまでやってくることが出来ました。

冬のノリクラはバックカントリーを経験している方々にとって、比較的安全なエリアと知られておりますが、今年2月には雪崩による死亡事故も発生していて、ここでお伝えしているツアーコース位ヶ原急斜面でも過去に何度も雪崩が発生し、それ以外のエリアでも雪崩は確認されています。

ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版 では、雪崩発生箇所をご紹介するとともに、ツアーコース上のビュースポットなども合わせて掲載しております。ツアーコースへお越しに際にはご参考されれば幸いですが、初心者の方は必ず経験者と同行していただくことを強くお勧めします。

 

完全無風と物音一つない自分だけの世界に浸る

完全無風、そして、物音一つない完全無音な世界...今シーズン最後の穏やかなノリクラを独り占めした感覚に浸ることができます。

 

【雪渓下部】

それではここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

スキーヤー専用道 ー 赤い実がしぼみ始める

こちらは雪渓上部に向かうツアーコース入口のウラジロナナカマド。周辺のウラジロナナカマドが実を落とし始めていますが、こちらはまだしっかりと赤いコントラストを放っています。しかし、よく見ると実がしぼみ始めて、そろそろ終わりが近づいてきている様子が見られます。

 

暖かな状況に霜柱や残雪などありません

27日(水)の初雪の様子はもうありません。例年、この時期ともなれば、降雪後数日間は岩の陰などに残雪が見られますが、今年は本当に暖かな状況が見られます。

 

最後まで残るミヤマキンバイの色合いが大雪渓エリアに輝きを添える

ウラジロナナカマドの赤い実とともに、こちらのミヤマキンバイも最後の彩を見せてくれています。何も残っていない大雪渓エリアに何とか輝きを添えてくれています。

 

石碑の岩 チングルマ − 色褪せて

そして、こちらは石碑の岩。そして、毎週お伝えしているチングルマはもう完全に色あせています。この石碑の岩も年末を迎える頃には、頂が見え隠れする程度まですっぽりと雪に閉ざされるようになります。そして、再びその姿を見せるのは6月上旬〜中旬のこと。

今年は、6月12日〜13日に取材に訪れたときに頭がようやく現れました。(参考 → ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2010/06/12〜13) B 【雪渓下部】

 

大雪渓周辺の様子を見ると...

 

暖かくとも、朝晩の冷え込みで氷結

暖かな状況といってもやはり10月末。ご覧のように氷結している箇所が所々に見られます。暖かな日と冷え込んだ日が繰り返し訪れ、そんな一進一退を繰り返しながら、冬へと徐々につながって行くのです。

 

山麓の山肌はカラマツの紅葉に彩られる

周辺の山並みも良く見ると、山肌が一様に黄色に変化を始めている様子が見られます。大半がカラマツの紅葉。一帯はかつて植林されたカラマツが広がっていて、乗鞍高原にも森林鉄道が走っていたことは良く知られたことです。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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