ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.3(2016/04/02) C

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(Update:2016/04/07)

 

【ツアーコースU − 1〜6番標識付近】

気温10℃ − 木陰で休憩 暑い!バテちゃうよ〜

入口急斜面を登りきると、その後は、比較的なだらかなルートが続きます。10時の気温はプラス10℃、ツアーコース内で気温がプラス二桁になることは今年初めてのこと。日差しを避けて木陰の中で休憩です。

こちらのお二人、今シーズンのノリクラは今日が初日とのこと。予想以上の暑さにややバテ気味...アウターはすでにザックの中に押し込まれ、腕まくりしても暑くてたまりません...

まだ暑さに体が慣れていないこの時期、水分補給はこまめに行うことが肝心です。

 

表面が汚れてきた − これからの時期はさらにひどくなる

そして、雪面をよく見ると、純白だった厳冬期には全く見られなかった汚れが目立ってきました。周囲の木々からのヤニなども含まれ、シールやスキー滑走面が汚れますので、ワックスがけなど、使用後の手入れは必須です。

 

先週の1番標識手前の切り株
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.2(2016/03/26) B
今回の1番標識手前の切り株
今後の積雪量は減少の一途

先週もお伝えした1番標識手前にある切り株。先週よりも見えている部分が多くなっていて、積雪量が少なくなっていることがわかります。ツアーコース下部においては、季節外れの大雪がない限り、今後は減少傾向を示すものと思います。

 

一昨年の1番標識手前の切り株(4月下旬)
2014ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2014/04/24〜27) C
昨年の1番標識手前の切り株(4月下旬)
2015ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2015/04/25) B

こちらは一昨年・昨年における同じ切り株で、厳冬期には一旦埋まり、雪解けとともに顔を出した時の模様です。どちらも4月下旬になって姿をあらわしました。今年は一度も姿が隠れることなく、今後は減少の一途をたどるものと考えられます。したがって、現時点の積雪は、例年の4月下旬並みの少なさということがわかります。

 

昨年の1番標識付近
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2015/04/04) B
今回の1番標識付近
昨年より120センチ少ない

1番標識付近は昨年より120センチも積雪量が少ない状態。昨年の4月中〜下旬並みの少なさです。

 

昨年の高天ヶ原
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2015/04/04) B
今回の高天ヶ原
山麓では昨年より少ないが、山頂方面は昨年より多い

こちらは高天ヶ原山頂の様子を比較したものですが、左の昨年のほうでは、尾根部分を中心にすでにハイマツ帯が見え始めています。スキー場やツアーコースでは昨年より積雪量が少ない状況でしたが、昨年はこの週に急激に積雪量が減少しており、ご覧のように山頂方面では、昨年よりも多い状態がみられます。

 

ビューポイントでカメラを構える 「今日は稜線まで行きます。」

1番標識付近のビューポイントでカメラを構えます。「今日は稜線まで行きます。」と、おっしゃっていましたが、今日も多くの方が肩の小屋・山頂方面をめざしていらっしゃいました。

 

昨年の3番標識
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2015/04/04) B

先週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.2(2016/03/26) B
今回の3番標識
先週より10センチ減少
昨年より20センチ少ない

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より10センチ減少して、昨年より20センチ少なく、1週間早い雪解けです。今年はここ数年の中では最も積雪量が少ない状況となっています。

 

2番標識下 − 若干ブッシュが目立つようになって来た

こちらは2番標識下。若干ブッシュが目立つようになって来ました。今後は少しの雪解けで、雪の中で横たわっていたブッシュが一斉に出てきます。今年は早期に滑走不能になる恐れがあります。

 

「今からうどん食べに行くんですよ」 「うどんと言ったら位ヶ原山荘」

「今からうどん食べに行くんですよ。なにかポーズ決めたほうがいいですか?」と、テレマーク姿勢+外向傾のポーズを...ゲレンデ内で「うどんを食べに行く」といえば、レストハウスと想像できますが、ツアーコースで「うどんを食べに行く」といえば、位ヶ原山荘のことを差します。単調な登行を支えとなっているのが、位ヶ原山荘のうどんという常連も数多くいらっしゃいます。

 

昨年の5番標識
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2015/04/04) B

先週の5番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.2(2016/03/26) B
今回の3番標識
先週とほぼ同じ
昨年より100センチ少ない

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週とほぼ同じで、昨年より100センチ少なく、1ヶ月早い雪解けです。先ほどの3番標識と同様に、ここ数年で最も少ない状況が続いています。

 

青空がなくなる この先、下山滑走注意!

先ほどまで晴れていたものの、10時30分ごろからほぼ曇に。ただ、それ以上の悪化はなく、山頂方面もよく見える状態が続き、気温の低下もありません。山頂に雲がしっかりかかるようになったら、森林限界より先の位ヶ原以降には進入しないようお願いいたします。ホワイトアウトになってルートを見失うと遭難ということになります。

そして、ツアーコース内でとくに積雪量が少ないのがこちら...

 

昨年の6番標識手前の谷
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2015/04/04) B

先週の6番標識手前の谷
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.2(2016/03/26) B
今週の6番標識手前の谷
例年の1〜2月の積雪量しかない − 下山滑走転倒注意

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。左上の昨年同時期の画像ではほとんどウェーブがなくなっています。例年、2月以降になるとウェーブが埋まり始め、どの年も左上の昨年画像程度まで埋まりますが、今年は例年の1月〜2月ごろの積雪量しかありません。今後、まとまった降雪がない限り、例年並みに埋まることはまずないと思いますので、下山滑走では転倒に十分注意してください。

今年もこの付近の下山滑走時にウェーブに対応できず、転倒して骨折負傷する事案が発生しております。特に曇ったときなど影のできにくい状況では、地形の状況が不明瞭になり、ウェーブの存在に気づかず、減速しないまま突っ込んでしまう場合があります。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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