ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.6(2014/04/24〜27) C

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(Update:2014/05/01)

 

【4月25日(金)、ツアーコースを登る最後の日】

かもしかゲレンデ

乗鞍岳春山バス運行を翌日に控えた4月25日(金)、ツアーコースを登るのも今日が最後となります。それでは、かもしかゲレンデからツアーコース入口を目指します。

 

雪解けが進むが登行・滑走には問題ない

部分的に地面が見えてきましたが、登行や滑走には全く問題ない状態です。

 

除雪箇所

ゲレンデを登りきって、こちらはかもしかゲレンデを横切る県道乗鞍岳線(エコーライン)。乗鞍岳春山バスはここを通って位ヶ原山荘へ向かいます。

 

昨年の切り通し箇所
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) C
先週の切り通し箇所
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2014/04/19) A
今週の切り通し箇所
高さ3メートル弱 − 昨年とほぼ同じ

雪の壁は3メートル弱です。昨年は降雪のため積雪量が増えましたので、今年より多い状態になっていますが、新雪部分を除くと、ほぼ同じ状態といえます。

 

道路を歩いて上部ゲレンデへ

この先は道路を歩いてヘアピンカーブを曲がって、かもしかゲレンデ上部を目指します。

 

昨年のヘアピンカーブ(35号カーブ)
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) C
今週のヘアピンカーブ(35号カーブ)

こちらがヘアピンカーブ(35号カーブ)。こちらでは昨年よりも圧倒的に少ない状態となっています。この後、昨年との比較場所が何回か登場しますが、いずれも、圧倒的に昨年のほうが積雪量が多い状態となっています。
県道乗鞍岳線はいくつものカーブがあって、主要なカーブには番号が付与されています。WebSiteの記事では場所を的確に表すために、カーブ番号をよく用いています。カーブ番号の位置は ノリクラガイドマップ (県道乗鞍岳線カーブ番号 版) をご参照ください。

 

昨年のかもしかゲレンデ上部付近
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) C
今週のかもしかゲレンデ上部付近
昨年のかもしかゲレンデ上部付近
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) C
今週のかもしかゲレンデ上部付近

 昨年は真冬並みの降雪となりました。路面も完全に積雪に覆われるほどで、昨年と今週とを比較することが無理な状況です。

 

一昨年(2012年)のかもしかゲレンデ上部
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) E
今週かもしかゲレンデ上部
ほぼ例年並の雪解け

そして、こちらはかもしかゲレンデ上部。先週は全く地肌がありませんでしたが、ご覧のように今週は一部で見られるようになって来ました。もちろん、昨年は地肌は全く見えていませんでしたので、左の画像は一昨年(2012年)の同時期のものです。今週はほぼ同じ状態であることがわかり、昨年と比べれ ば積雪量が少ない状況ですが、ほぼ例年並の雪解けといったところでしょう。

 

【ツアーコースT(入口急斜面)】

ツアーコース入口急斜面

ツアーコースは標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。ツアーコースの全容については、ノリクラガイドマップ冬〜春スキー版 をご覧ください。

 

ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版(別ウインドウ)

この先、ツアーコースの各所についてお伝えいたしますが、ツアーコースの全容が把握できていないと理解できないと思いますので、山麓のスキー場と上部の位ヶ原、大雪渓、山頂方面などの位置的関係をノリクラガイドマップで確認して下さい。

 

2012年のツアーコース入口
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) E
2011年のツアーコース入口
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
=例年の方が今週より雪が多い=

さて、今週に入ってツアーコース入口付近はクマザサが出始めています。こちらの2枚の画像は2012年と2011年の同時期の様子。今年はこれよりもさらに雪解けが早いことがわかり、例年よりも早いと考えられます。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) D
先週のツアーコース入口急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2014/04/19) B
今週のツアーコース入口急斜面
雪解け箇所が点在

こちらは入口急斜面の全景です。左上は昨年の様子、右上は先週の様子、下段が今週の様子です。先週までは白一面でしたが、ご覧のように雪解け箇所が点在している状況が確認できます。

 

切り株

雪解け箇所を良く確認すると切り株です。ツアーコースの開発時に伐採された名残です。

 

先週の急斜面入口
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2014/04/19) B
今週の急斜面入口
1週間で50センチも雪解け

 入口急斜面の中程に先週から姿をあらわし始めた切り株が高さ50センチ程度にまで大きくなっています。つまり、1週間で50センチもの雪解けが進んでいることがわかります。

 

急斜面上端部分はまだ大丈夫

急斜面上端部分でも切り株が姿を見せ始めました。しかし、それ以外の場所で地肌が見えるようなことはなく、まだ、安心して滑走できます。

 

ツアーコース下山滑走は5月中旬頃まで
(今年は少し早まる可能性も)

ツアーコースの下山滑走可能な時期は、例年、ゴールデンウィーク過ぎの5月中旬ごろまでですが、今年はもう少し早まりそうです。

ツアーコースの中で、最も雪解けが早いのが入口急斜面です。雪解けが進んだ入口急斜面は人の背丈以上のブッシュが起き上がるため、歩いて下山することも困難な状況です。この時期になると、春山バスが位ヶ原山荘まで運行されていますので、ツアーコースでの下山滑走ができなくなれば、春山バスを利用して下山することになります。当WebSiteでは、ツアーコースの雪解け状況も随時提供しておりますので、入山前にはチェックして頂き、ツアーコースで下山するか春山バスで下山するかを判断してください。

 

【ツアーコースU − 1〜6番標識付近】

入口急斜面を登りきった先のツアーコースは、比較的なだらかなルートが続きます。

 

一昨年(2012年)の1番標識付近(手前)
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) F
今週の1番標識付近(手前)
ほぼ例年並の積雪量

こちらは1番標識手前付近。今週になって切り株が頭を出し始めています。昨年は降雪があって全く確認できませんでした。左の画像は一昨年(2012年)で、ほぼ同時期に同じように出ていますので、この付近の積雪量はほぼ例年並みといえるでしょう。

 

一番標識付近でも切り株が − 例年より早めの雪解け

1番標識の反対側の切り株を見ると、例年よりも早めの雪解けであると考えられます。

 

朝は雲ひとつない快晴でしたが、お昼近くになると雲がわき始めます。モクモクと湧き上がる様子は夏の積乱雲のよう...

 

昨年の高天ヶ原
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) D
今週の高天ヶ原

さて、1番標識付近からは、先の画像の通り、高天ヶ原と剣ヶ峰が二つ聳え立っています。こちらは高天ヶ原の山頂付近の様子。昨年はすでに尾根部分にハイマツが確認できる状態でしたが、前日に降雪があって、ご覧のように白一色です。それでも、今週のほうが多いかほぼ同じ状態です。

大半の部分で、昨年よりも積雪量の少ない状況も山頂部分だけは今年のほうが多い状況が続いています。

 

昨年の3番標識
2013ノリクラ雪渓カレンダープレリリース
 Vol.6(2013/04/25〜29) D

先週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2014/04/19) B
今週の3番標識
先週より20センチ減少
昨年より50センチ少ない

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週よりも20センチ減少して、昨年よりも50センチ少ない状況です。ここ数年の中も積雪量は少ない部類に入り、2009年とほぼ同じレベルです。2009年のツアーコース入口急斜面の積雪は、5月中旬でほぼ完全になくなりました。そのため、例年、ツアーコース下山可能時期は5月中旬頃までですが、今年は5月上旬〜中旬へと短くなる可能性も考えられます。

 

夏雲が浮かぶ − 初夏のような暑さ 緩んだバーンは表面が汚れる

上空の雲の様子を見ると、まるで夏雲のように空に浮かんでいます。冬が終わり、春を通り越して初夏に突入しそうな雰囲気。今日は日向にいるとバテてしまいそうなほどの暑さで、バーンもかなり緩んで、さらに黄砂などで汚れてきました。

緩んだバーンに汚れた雪面ですから滑走性はかなり悪く、ワックスなどメンテナンスを行ったほうがスムーズに滑走することができるでしょう。

 

昨年の5番標識
2013ノリクラ雪渓カレンダープレリリース
  Vol.6(2013/04/25〜29) E

先週の5番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2014/04/19) B
今週の5番標識
先週より15センチ減少
昨年より1メートル少ない

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。3番標識の画像と同様に、左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より15センチ減少して、昨年より1メートル少ない状況です。3番標識と同様に、例年よりも少ない部類に入ります。

昨年の6番標識手前の谷
2013ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース 版 Vol.6(2013/04/25〜29) E
今週の6番標識手前の谷

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。先週と積雪量はほとんど変わらない状況です。昨年と比べると、1メートル近く少ないと考えられます。

現在はウェーブの存在すら想像できないほどフラットになっていますが、積雪がまだ少ない1月までは、往来するのに苦労するほどの谷になっていて、この谷が埋まるのは2月以降です。そのため、春スキーにしかお越しになったことのない方が、初めて厳冬期のツアーコースにやってくると、必ず閉口する場所で、特に年末年始ごろはここを通過するだけでかなりの時間を必要とするほどです。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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