全日本マウンテンサイクリングin乗鞍2018

(2018/08/25〜26) C

 

 


 

【続々とゴールへ】

2位 森本 誠選手(0:56:21.416) 3位 田中 裕士選手(0:56:24.948)

優勝した中村選手にひきつづき、ゴールへ駈け込んでいくのは、2位は森本 誠選手(0:56:21.416)。残念ながら9冠ならず。来年への持越しとなりました。そして、3位は田中 裕士選手(0:56:24.948)。今年は非常に調子が良いと言っていただけに悔いの残る結果に。

1〜3位は順位は入れ替わったものの、昨年と同じ上位3名が独占しました。

 

4位 大学生 嘉瀬 峻介選手(0:56:34.990)

そして4位は大学生の嘉瀬 峻介選手(0:56:34.990)。

 

5位は、弱冠19歳 梅川 陸選手(0:56:51.405)

5位は、弱冠19歳 梅川 陸選手(0:56:51.405)。昨年男子Aクラスで優勝し、今年からチャンピオンクラスに出場しての入賞です。1〜3位までは常勝メンバーが固めたものの、4〜5位は20歳前後の若い選手で、これからレース経験を積めば、上位選手を脅かす存在になるはずです。

 

優勝は本大会初参加の牧瀬 翼選手(1:08:34.209) 金子 広美選手は3位(1:11:35:504 )

そして、女子にも大きな変化がありました。優勝は本大会初参加の牧瀬 翼選手(1:08:34.209)。そして、7連勝を目指していた金子 広美選手は3位(1:11:35:504 )でした。1位の牧瀬選手や2位の豊島 典子選手は、ロードレースを得意とする選手で、ヒルクライムにもロードレースの要素が今後ますます必要となる時代へと移ってきているのかもしれません。

 

【レースが終わって待機場所へ − 入賞選手の談笑・感想】

チャンピオンクラスの選手が続く 村山 利男選手

チャンピオンクラスの選手が続々とゴールへ。タンクトップ姿の村山 利男選手。

 

ゴール直前は押し戻されるほどの強風に

トップの選手が到着したあたりから風が強くなりはじめ、ゴール直前のカーブに差し掛かった瞬間から押し戻されるほどの強風になって来ました。

 

NHKチャリダーの猪野 学 選手

NHKチャリダーの猪野 学 選手。爽やかな笑顔で走り切った達成感に満ち溢れています。

 

ノリクラらしい風景が広がる 気温15℃ − 走りやすいコンディション

8時前後のゴール付近の気温は15℃、暑さはほとんどなく、ゴール付近の強風を除けば、走りやすいコンディションだったのではないかと思われます。綺麗な青空に恵まれ、ノリクラらしい風景が広がります。

 

手荷物を受け取る鶴ヶ池第二駐車場

そして、手荷物を受け取る鶴ヶ池第二駐車場へ移動。多くの選手がレースの余韻に浸りながら、ほっとした瞬間を過ごしています。

 

トップクラスの選手たち − 開放感に満ち溢れる 3位田中裕士選手、1位中村俊介選手、2位森本誠選手
(左から)

トップクラスの選手たちも、開放感に満ち溢れ、いい笑顔です。

 

「本当に夢のよう〜」
1位中村俊介選手
「4km過ぎからの俊介のダンシングが思ったより強かった」
森本 誠選手
「圧倒的に強かった。手も足も出なかった」
田中 裕士選手

優勝した中村 俊介選手、2位の森本 誠選手、3位の田中 祐士選手に今日のレースについてお聴きすると...

田中:圧倒的に強かった。手も足も出なかった。あの強さは。

中村:本当に夢のようですよ。まさにこんなことになるとは思わなかった。

田中:位ヶ原過ぎて、嘉瀬君がグーッと上げて、そこに俊介が被せてきたので、もうついていけませんでした。

森本:う〜ん、途中まではシメシメだと思っていたんですが、4km過ぎからの俊介のダンシングが思ったより強かった。(中村選手のダンシングは)アタックというよりどちらかというとイーブンくらいの感じではあったけど。

中村:そうですね。ちょっとだけ上げたんです。そこから一人になって、それからはヒヤヒヤしながら...(笑)。大雪渓過ぎて、後方に3人いて、あの場所でどれだけ持つのかわからなくて...。ラストで森本さんとスプリントするとやな感じがあるので、掛けるなら残り4kmのところかなと。大雪渓折り返しで、心肺には余裕があり、追い風・向かい風が入れ替わって、それに助けられた。でも、ラスト500メートルまでは気が気でなかった...

森本:その気持ちはわかる。

今年は大きくアタックする展開が少なく、森本選手・田中選手はもちろんのこと、優勝した中村選手本人も、今回の展開に驚きを隠せない様子でした。

 

5位の梅川 陸選手 − 「コイツ、俺の弟子なんだ。コイツは強いですよ。」

そして、5位の梅川 陸選手について3位の田中 裕士選手は、「コイツ、俺の弟子なんだ。コイツは強いですよ。練習で走ったとき、本気で走ってちぎれなかったんですよ。ボク、今年本気で走ってちぎれなかったのはコイツだけですから。」

175cm・49kgと、まさにヒルクライム体型に、周囲から驚きの声が!(笑)。昨年は男子Aで優勝し、今年はチャンピオンクラスに出場し、本大会2回目。来年の新たな星になることは間違いなさそうです。

 

チャンピオンクラス初の中学生出場 女子6位の宮下 朋子選手

チャンピオンクラスで初の中学生出場の篠島 瑠樹選手。「いや〜、手ごわかったです。全然違いますね。最初は森本選手にピッタリついていたんですけど。引き離されていって..」

一般クラスからチャンピオンクラスに変更した選手の多くが同じようなことをおっしゃっていますので、ジュニアからの転向では、その差が大きかったと思います。自転車レースは体力だけではありませんので、いろいろな経験を積んで、さらなる活躍を期待して降ります。

そして、女子6位の宮下 朋子選手。「ギリギリ入賞できて、ほっとしてます。今年は皆さん早かった。次回は7月の乗鞍スカイラインサイクルヒルムでお会いすることになると思います。」と、いつもの笑顔で答えてくださいました。

 

初参加で女子優勝の牧瀬 翼選手 「ノリクラでの優勝の価値がまだわかってませんね〜」
と、牧瀬選手にアドバイスする中込 辰吾選手

何と言っても今年の台風の目となった、女子優勝の牧瀬 翼選手。

初参加なんです。全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は大きな大会なんですね〜。ヒルクライム自体がどんな感じになるのかわからなかったので、金子さんと豊島さんが引っ張って行かれていたので、それについて行った感じです。ロードレースをメインにやっているので、登りは嫌いじゃないんですけど、両方走れるようになりたいです。

ノリクラには練習で3〜4回来ました。でも、練習ではタイムアタックとはせずに、ノリクラでいける(優勝できる)とは全然思いませんでした。それに練習ではトータルのタイムを計らなかったんですよ。計っちゃうといろいろ考えちゃうので(笑)。だから、今日どれだけのタイムが出るのかが楽しみだったんです。

今日のレース展開は、前半は金子さんと豊島さんが二人で引っ張って、私はそれを後ろで見ながら走ってました。中間付近の10km付近で豊島さんが離れて行き、それから金子さんと二人になり、残り6〜7km付近で少しアタックをかけて、独走という形になりました。

皆さんのバイクを見ると、前が一枚なんですよね!ロードは重さの規定があるので、今日のバイクは8kgぐらい。ほかの選手にそのことを話したら「そんな重いバイクで大丈夫?」って言われちゃいました!(笑)

隣で牧瀬選手のコメントを一緒にお聞きになっていた中込 辰吾選手は、「ノリクラでの優勝の価値をまだわかってませんね〜(笑)。ここで優勝するということは、全日本で優勝するくらいの価値があるんですよ。でも私がMTBで初優勝した時もそうだったなぁ〜。お客さんを連れて単に走りに来ただけだったから。」と、ご自身の経験を織り交ぜながらアドバイスされていました。

 

【レースはまだまだ続きます】

爽やかな秋空に包まれる

時折、濃霧に見舞われるタイミングがあるものの、秋のような雰囲気を感じさせる青空が続きます。

 

風が強くなり、下山開始を早めた

当初、9時30分より下山開始予定でしたが、ゴール、及び、待機場所での風が強くなり、選手の体温低下を懸念して、9時より下山が開始されました。

 

ノリクラの絶景を楽しむ

登って来る時は振りむくこともできなかったノリクラの風景。レースを終えた開放感に加え、日常では味わえないこの大パノラマは最高のご褒美といえるでしょう。

 

悪魔おじさん − 本大会になくてはならない存在に

そして、ノリクラの風景の一つといえば、皆さんご存知の悪魔おじさん。ゴールの手前、約150メートルの場所で、選手一人一人に声援をかけています。レースというイベントを盛り上げるには、選手自身のかかわりが必要です。

 

ママチャリ選手 − 本大会の名物選手!

こちらの方もよくご存じのママチャリ選手。変速機なしのママチャリでグイグイ登ってくる姿は圧巻です。単なる仮装選手ではなく、元々自転車競技をされていたというだけあって、太ももの太さは並大抵ではありません。

かつてはこのように仮装して出場する選手も多かったのですが、最近はレース志向の方が多いようで、大会を楽しむという雰囲気が少なくなってきているのが残念なところです。(ママチャリ選手・悪魔おじさん、これからも頑張っていただきたいです!)

 

代表的なヒルクライムワンカット

ノリクラでのヒルクライムシーンを代表するようなカットですが、この風景に出合えるから毎年出場する選手も多いはず。

 

大雪渓では応援の方に励まされる

大雪渓駐車場には選手の応援をされる方や、下山途中で休憩される選手が数多くいらっしゃいます。レーススタート前に応援バスが大雪渓駐車場まで出発します。

昨年まではレース前日の大会会場での現地受付のみでしたが、今年は現地受付を廃止してWebでの事前申請に変更され、運行台数も2台に増えました。

 

9位 大久保 知史 選手
チームの方々と一緒に
また秋に来ますよ。紅葉に...

左の画像はチャンピオンクラス9位、大久保 知史 選手。「入賞はできなかったけど調子よかったので頑張れた」。昨年は5位入賞だっただけにちょっと惜しい大会にでしたが、レースが終わり、サポートしてもらっているチームの方々と、このノリクラの雰囲気を十二分にたのしんでいらっしゃる様子でした。

「こんないい天気で、終われてよかった。しばらくここでボーっとしてから帰ります。また秋来ますよ。紅葉に...」
この大会を最後に、ノリクラの夏は終わります。ノリクラの紅葉は非常に早く、撮影している大雪渓付近では9月下旬あたりに見頃を迎えます。ただ、見頃の時期は1週間程度しかありません。そのため、当WebSiteでは9月より紅葉情報を掲載しております。

最新の紅葉の情報は 紅葉総合INDEX。見頃の時期・エリアは乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方) 。撮影ポイントの地図はノリクラガイドマップ(紅葉 上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉 下部エリア版)
をご覧ください。

 

山頂直下に乗鞍大雪渓 あそこでスキーやってるぞ

山頂直下に残る積雪が乗鞍大雪渓。「あそこでスキーやっているぞ!」と、指さします。乗鞍大雪渓は夏スキーのメッカで、昨日までは道路のすぐ近くまで積雪が残っていました。

 

本大会25回も出場、生涯登って来られたらいいなぁ〜

チーム揃って休憩しているこちらの方々。「下山はいつもここで休憩って決めてるんですよ。」と、おっしゃります。

「本大会には25回も来ています。出場し続けるのは何故だろう〜?やっぱりヤマが好きだから。ここにヤマがあるから〜(笑)。あとは自己との戦いですね。生涯登って来られたらいいかなぁ〜と思っています。」

全日本マウンテンサイクリングin乗鞍への出場が、年間行事となっている方もかなり多くいらっしゃいます。これは紆余曲折があったにせよ本大会が長年にわたって継続され、多くのファンが根付いていることを示しており、また、このような長年出場している選手によって、本大会が支えられているとも言えます。

 

全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は記憶に残る大会

記録と記憶という二つの言葉があります。もちろん、レースですからタイムで順位を決める必要はあります。でも、そんな記録では残せないものがノリクラには数多くあり、記憶という形で脳裏に焼き付いています。

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