ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.4(2019/04/24・27・28) C

 

 

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(Update:2019/05/02)

 

【4月28日(日)、今日こそ春山バスは運行するか?】

三本滝レストハウス前駐車場
夜間の冷え込みで駐車場内は凍結

ゴールデンウィーク二日目。昨日の吹雪から一転して雲一つない快晴の朝を迎えます。6時の乗鞍高原の気温はマイナス7℃まで冷え込み、この時期としては厳しい寒さとなりました。こちらは7時の三本滝レストハウス前駐車場。気温はマイナス3℃で駐車場内は凍結しています。

 

春山バス − 路面凍結で今日も運休に バス停に運休の掲示を

今日もバス会社の方が路面状況確認のため、道路パトロールに出かけましたが、すぐに帰ってきてしまいました。三本滝ゲートのすぐ先にあるかもしかゲレンデ2段目から凍結がひどくて登ることができない状態とのこと。そのため、始発便(観光センター8時30分発)と2便(観光センター9時30分発)は運休にするとのこと。

 

歩いて登るしかない!

三本滝レストハウス前駐車場にお越しになる大半は、山頂方面での春山スキーを楽しむスキーヤー・ボーダーの方々ですから、ヤマを登ることを前提にお越しになっています。そのため、春山バスが運休となれば、ここから歩いて山頂方面を目指します。

5月上旬までは積雪凍結で春山バスが運休になるのは良くあることで、お越しのスキーヤー・ボーダーの方々も、それは想定内ととらえて、かもしかゲレンデから登り始めます。なお、朝早く出発すれば、春山バス始発便で向かうよりも早くたどり着くことも可能です。

 

三本滝レストハウス前駐車場は8時には満車

スキーヤー・ボーダーの方々は、ツアーコースからかもしかゲレンデまで下山滑走して帰ってくる都合から、三本滝レストハウス前駐車場にクルマを止める必要があり、そのため、8時頃には満車となってしまいます。

一般観光客の方は混雑を避けるため春山バスの始発停留所がある観光センターから乗車されたほうがよいでしょう。観光センターはこれより山麓に7km程下ったところにあります。

 

道路に車があふれ出す
−これが後に大きな問題に−

そして、三本滝レストハウス前駐車場に停められなかった車は周辺の道路にあふれ出します。ただ、これが後に大きな問題となってきます。

 

運休の原因となった凍結箇所 運行に向けて凍結箇所をかち割る

さて、春山バスの運休の原因となっている路面凍結はご覧の状態。時刻は9時をまわって、しっかりと日差しが差し込んでいますが、路面凍結は解消されていません。氷の厚さが2〜3センチにも達し、日差しによる融解は期待できないからです。そのため、3便以降の運行を決めるために訪れたバス会社の方々は、スコップで凍結箇所をかち割ります。この先にも同様の箇所があり、運行開始に向けて作業が進められました。

しかし、午前中の便の運行には間に合わず、14時20分発の最終便は、氷をかち割った後の凍結箇所の状況次第ということになりました。

 

11時頃、大きな虹がかかる

さて、今日は11時前あたりから、東から南の空にご覧のような大きな虹がかかりました。

 

環水平アーク
虹とは異なり、太陽の下に発生

環水平アークと呼ばれる現象で、今日は全国各地で観測され、ニュースでは「平成最後の環水平アーク」という見出しが目立っていました。虹は太陽を背にしてみられますが、環水平アークは太陽の下に発生し、円弧が虹とは逆になっています。これほどまではっきりとしかも長く(30分以上)見られるのは珍しいことです。

 

最終便運行に向けた道路パトロール
「路面状況としては運行できるようになったんですが..」

お昼過ぎ、最終便運行に向けた道路パトロールを行ったバス会社の方々。「路面状況としては運行できるようになったんですが..」と、顔を曇らせます。

 

カーブ箇所での路上駐車
大型バスが曲がることができません
通行スペースをパイロンで確保し
最終便の運行を決行!

その理由はこちら。三本滝レストハウス前駐車場に入り切れなかった車が路上にあふれだし、少し先にあるカーブ部分まで達したことが原因。乗用車なら問題なく通行できても、長さが乗用車の3倍近くもある大型バスの場合、道路幅いっぱい使わないとカーブを曲がることができません。

帰って来たドライバーに至急移動をお願いしたり、空いた場所にパイロンを立てて通行スペースを確保したりしながら、何とか通行できる見込みとなり、最終便の運行が決まりました。(カーブ部分には駐車されないようお願いいたします。)

 

三本滝停留所 − 最終便がやって来た

そして、14時35分、三本滝に春山バス最終便がやってきました。

 

【今シーズン初の春山バス、位ヶ原山荘に行く】

最終便 − 3台運行、100名乗車

最終便には一般観光客のほかに、位ヶ原山荘に宿泊の方などが100名が乗り込み、3台が運行されました。

 

雪壁の中を行く 位ヶ原山荘に到着

道中の様子や車窓からの光景は、2ページ目の試運転の様子でご紹介しておりますので割愛させていただきますが、乗車された方の中には、「雪壁といえば立山しか知らなかったけど、ノリクラでも楽しめるんですね」と、おっしゃる方もいらっしゃり、まだまだ、認知度が低い状況のようです。

 

気温4℃、必ず防寒対策を

春山バスが到着した15時過ぎの位ヶ原山荘付近の気温は4℃、さほど寒くはありませんが、必ず防寒対策(防寒着・手袋・帽子)をしたうえでお越しください。

 

人の背丈以上の雪壁に圧倒

下り便の出発までわずか15分。お越しの観光客の方々は、人の背丈以上の雪壁に圧倒されながらも、記念撮影をする様子があちこちで見られました。

 

今シーズンも何とか無事に運行開始できました 乗鞍岳春山バスは6月30日まで
毎日1日5便運行(※)

昨日は15センチもの積雪となり、吹雪の中での除雪が完了したものの、夜になって天候が回復してしまったため、それが強い冷え込みとなって路面凍結してしまいました。そのため、昨日同様、本日も終日運休かと思いましたが、最終便でなんとか今シーズンの春山バス運行開始を果たすことができ、バス会社の方々も安堵の表情です。

5月上旬までは昨日・今日のように積雪凍結で運休となるケースは珍しくありませんので、スキーヤー・ボーダーの方々は、三本滝レストハウス前から(かもしかゲレンデから)歩いて登ることを想定してお越しください。なお、乗鞍岳春山バスは6月30日まで、毎日1日5便運行されます(※ 6月23日(日)は乗鞍天空マラソン開催に伴い終日運休です)

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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