ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.3(2015/04/04) @
4月最初のノリクラ雪渓カレンダーです。厳冬期の2月から3月に入ったときは、気候的に穏やかになってきたことを実感するものの、リフトに乗ってツアーコースに向かうという行動面においては変化はありませんでした。しかし、4月のノリクラは変化の大きな1ヶ月で、この週末でMt乗鞍の営業が終了すると、県道乗鞍岳線の除雪が始まり、4月下旬には位ヶ原山荘までの乗鞍岳春山バスの運行が開始されます。春山バスで訪れたスキーヤー・登山者の賑わいは、それまでの静寂な雰囲気を打ち破って活気あるノリクラへとシフトして行き、時計のスピードが速くなったようにめまぐるしく物事が進行して行きます。
また、気候的には、上から降ってくるものが雪ではなく雨に変わってくるようになり、フィールドでの活動の中、これが一番大きな問題で、そろそろしっかりとした雨対策を準備しなければならない季節になってきます。
今回もスキー場からツアーコースまでの情報をお届けいたしますが、、スキー場(Mt乗鞍)からツアーコースへのアクセス方法、また、大雪渓・位ヶ原方面からツアーコースへの下山方法については、前回のノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.1で詳しくご紹介しておりますので、併せてごらんください 。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【4月4日(土)、観光センター前】
観光センター前駐車場 |
早朝6時の観光センター前駐車場。ご覧のとおり、曇り空の朝を迎えています。どんよりとした雲が時間とともにどんどんと垂れ込める状況です。
気温5℃ − 氷点下を下回ることは少なくなってきた |
気温はプラス5℃。4月に入って、早朝でも氷点下を下回ることが少なくなってきました。厳冬期は日中でも氷点下の気温ですから、単に「5℃」と言ったら、「マイナス5℃」を指すのが普通の会話で使われるほどです。
ですから、これまでならプラスの気温であれば、あえて「プラス」をつけないといけなかったわけですが、そろそろ、「プラス」をつけなくてもよい状況になってきました。
駐車場内の雪の山 − まだ高さ1メートルもある |
観光センター前駐車場内は、除雪でできた雪の山があり、こちらは反対側から見たところ。木の幹から積雪量がわかりますが、雪解けは見る見るうちに進んでいるものの、まだ1メートルほどの高さがあります。今年の雪の多さがよくわかります。
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先週の観光センター前 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) @ |
今週の観光センター前 |
こちらはテラスに残っている雪。先週はほとんど雪解けが進んでいませんでしたが、昨日のまとまった雨で雪解けが進み、ご覧のとおり、かなり小さくなっています。
雪解けは木の根元から |
さて、周辺の林を見ると、木の根元から雪解けが進んでいます。乗鞍高原だけでなく、ごく一般的にみられる現象で、「根開き」とか「根周り穴」と呼ばれています。雪面よりも木の幹のほうが太陽熱の吸収率が高いため、ご覧のように幹を中心に雪解けが進みます。
木の根元の雪解けが進んで、地面が露出するようになると、雪解けはさらにすすみます。そして、雪解けが終わった地面からはふきのとうなどの春の息吹が急速に訪れます。
自然保護センターの桜 − 見頃は5月中旬頃、まだ1ヶ月以上も先... |
さて、各地で桜が満開となって、おそらくこの週末はお花見が盛んにおこなわれていると思います。こちらは観光センターに西側にある自然保護センターの桜。この桜が見頃を迎えるのは5月中旬頃ですから、まだ1ヶ月以上も先のこと...そのころには乗鞍高原一帯に分布するスモモも見ごろを迎え、5月下旬にはすもも祭が毎年開催されています。
【休暇村ゲート除雪開始、第3駐車場・レストランやまぼうし】
休暇村 |
観光センターから約2km先にある休暇村。これより上部は積雪による冬季閉鎖のため、現在、通行できるのはここまでです。
次週末は休暇村ゲレンデから全山登行 | バス停付近は駐車禁止 − 今冬より通年運行 |
Mt乗鞍のリフト営業は明日4月5日(日)までですから、次週末は左の画像の先に見える休暇村ゲレンデからツアーコースを目指します。リフトも車も利用できませんので全山徒歩です。さて、昨年までは画像のアスファルト部分にマイカーを止めることができました。しかし、今冬からここに路線バスのバス停が設置されていますので駐車することができません。マイカーの駐車は、撮影位置より右側にある駐車場を利用されるとよいでしょう。(休暇村正面部分は宿泊者用の駐車場です。)
新島々バスターミナルから休暇村までの路線バスは、昨シーズンまでは冬季になると一つ手前の「スキー場前」という停留所までしか運行されませんでしたので、冬季は休暇村のバス停は撤去されていました。しかし、今シーズンからは、便数は限られているものの、休暇村まで運行されるようになり、バス停が通年設置されるようになりました。
休暇村より先は冬季閉鎖中 | 休暇村ゲート − 開門は4月17日(金)11時(三本滝まで) |
さて、この先の県道乗鞍岳線ですが、今年は4月1日から除雪が始まり、現在は、ここから5km先の三本滝レストハウス手前まで進められ、今後、スキー場の営業終了を待って、ゲレンデ内を通る部分の除雪へと進みます。除雪作業は、4月25日(土)に運行開始される乗鞍岳春山バスに間に合うように、急ピッチで位ヶ原山荘まで進められます。
【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場〜三本滝ゲート (標高1600〜1800m) |
三本滝ゲート〜ツアーコース入口 (標高1800〜2000m) |
ツアーコース入口〜位ヶ原 (標高2000〜2500m) |
位ヶ原方面〜大雪渓 (標高2500〜2600m) |
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@ 4月5日(日)まで | リフト乗車 | リフト乗車 | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
A 4月6日(月)〜17日(金)11時 | 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
B 4月17日(金)11時〜24日(金) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
C 4月25日(土)〜5月下旬 | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) | 徒歩(スノーシュー等) | |
D 5月下旬〜6月30日(火) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休 | ||
【岐阜県】5月15日(金)〜 | 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m) |
こちらの表は、トップページの速報で掲示しているものですが、取材日の4月4日(土)時点は、「@」の行のとおり、ツアーコース入口までリフトを利用することが可能です。そして、今後、三本滝ゲートまでの除雪が完了すると4月17日午前11時にこちらの休暇村ゲートが開けられ、上表の「B」の行のとおり、三本滝ゲートまでマイカーでの一般通行が可能となります。ゲート手前の三本滝レストハウス前駐車場にマイカーを置いて、かもしかゲレンデからアクセスすることになります。
Mt乗鞍 第3駐車場 |
休暇村から少し戻って、こちらはMt乗鞍 第3駐車場。
レストランやまぼうし |
第3駐車場からゲレンデサイドに入ってすぐのところに、レストランやまぼうしがあります。8時30分のリフト営業が始まるまでこちらで待機します。
スタッフ一同 |
こちらのレストハウスも明日で終了...
「やっぱりこの時期になるとさみしいですね...」 |
「本当は昨年で終わる予定でしたが、「どうしても」ということで、今年もなんとか通い続けました。でも、やっぱりこの時期になるとさみしさがありますね〜」と、おっしゃっていました。来年のことはまだわからないでしょうけど、また、来年もお会いできたらうれしいですね...
リフトに乗ってツアーコースへ |
そして、8時30分のリフト営業開始時間を迎えて、今日もツアーコースに向けて出発します。
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