ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.14(2009/08/12〜15) D

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(Update:2008/08/20)

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景
上部は昨年より一週間早く、下部は二週間早い雪解け

それでは、雪渓上部の様子をお伝えします。上部は、昨年より一週間早い状態。下部は、二週間ほど早い状態で、推移としては先週と大きく変わりません。

 

昨年同時期より一週間遅い雪渓上部右側

今週の雪渓上部右側全景
昨年より一週間早い雪解け

こちらは雪渓上部右側の様子。昨年同時期より一週間遅いの画像と比較してみると、左寄り部分は、今週のほうが多く、右寄り部分は同等となっています。横幅は87メートルで、全体的に二つの画像は、ほぼ、同等で、昨年より一週間早い雪解けを見せています。

 

リフト土台 − 昨年より一週間早い雪解け

雪渓上部から雪渓中段への連絡部分

こちらは雪渓上部右側の右下(北東)付近にあって、雪渓中段の上部に位置するリフト土台。雪渓からリフト土台まで35メートルで、昨年よりも一週間早い状況です。また、右の画像のリフト土台から雪渓中段への連絡部分は、先々週の段階で完全に雪解けが終了しています。

 

雪渓上部右側の上端 − ほぼ、昨年並み

こちらは雪渓上部右側の上端部分。上端部分は、先週より15メートルほど下がり、上端の位置としては、昨年よりも一週間早い雪解けですが、上端部分を全体的に見たときには、ほぼ、昨年並みといえます。

 

昨年の上端から
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2008/08/15〜17) D

今週の上端から
雪渓全体の大きさは昨年並み

上端から雪渓上部の下端までの距離は、先週の252メートルから232メートルに、そして、リフト土台までの距離は200メートルから190メートルとなっています。横幅などに関しては、昨年より一週間早い状況を見せていますが、雪渓全体の大きさとしては、ほぼ、昨年並みと言えます。

まだ十分な横幅 − スプーンカットもさほど気にならない柔らかいバーン

前述の通り、雪渓上部右側は、横幅が100メートル近くあり、今回も数レーンのポールがセットされて、アルペンレースの練習が行われていました。バーンも強い日差しに照らされて、右のようなスプーンカットも、さほど整備せずとも、数本滑走すれば、ある程度のフラットバーンを作ることができます。

 

雪渓上部右側の一番北寄りの部分で練習をする、こちらの方々。

 

北寄りの一番短い所でも、131メートルの長さがあります

少しでも成績が出てくると、やはり意欲が湧いてきて、練習にも身が入るもの。一番北寄りの部分は滑走距離が短いものの、それでも、上端から下端まで131メートルの距離があって、練習には最適です。

 

【8月13日(木)は濃霧と雨】

視界50メートル以下の濃霧と雨

さて、日付が前後しますが、天気の良かった14日(金)・15日(土)とは、打って変わって、13日(木)は、濃霧と雨の天候です。特に雨よりも、霧のほうがひどく、視界は50メートルを切るほどの状態。

 

避難小屋で... 初めてのノリクラ − 「今日はこのまま帰ります」

大雪渓駐車場に隣接した避難小屋では、今日の行動をどうしようか思案するスキーヤーがいます。初めてノリクラにお越しになったというこちらの方。今日は、雪渓上部左側のコブラインを目当てにお越しになりましたが、大雪渓に訪れるスキーヤーがほとんどいない状態で、しかも、雨でバーンが硬くなっていることから、今回は下山を勧めました。

雪渓上部左側は、他のエリアと異なり、急斜面で、しかも、下部が岩場となっていて、雪渓上で転倒や滑落すれば、そのまま、岩場に激突する確立が高いため、初めてお越しになる方にはお勧めできません。

今後、さらに雪解けが進んで、比較的、緩斜面が残る雪渓上部右側が滑走できなくなった時には、滑走できるエリアは、急斜面の雪渓上部左側しか滑走できなくなります。雪渓での滑走の経験のない方は、雪渓上部左側にお越しにならないようお願いいたします。

 

ヒルクライマーも避難小屋へ

山麓の乗鞍高原では、時折、雲間に青空がのぞくような天候のため、いつものように、ヒルクライマーが、続々とやってくるものの、皆さんずぶ濡れ状態。急いで、避難小屋に逃げ込みます。

 

天候の回復は期待できません

「このまま、ここで天候の回復を待っていたほうが良いでしょうか」と、尋ねられます。山の天候は、悪いほうに急転することは、多々ありますが、良いほうに急転するケースは、あまり、お目にかかったことはありません。

 

濃霧の中では、基本的な練習を...

視界がほとんど効かない中での滑走は、時として、危険を伴います。今日は、プルークで基本的な練習に打ち込みます。

 

コブライン − スピードの出やすく、慎重な滑りが必要

雪渓上部左側のコブライン。固めのバーンコンディションとなり、ターンの全てのタイミングで、スピードコントロールを重視した滑りが必要な状況。思った以上に、板が走り、この条件に慣れていないと、転倒・滑落の危険があります。そのため、前述の通り、今日のバーンは初めての方にはお勧めできない条件といえます。

 

雨の中での昼食

そして、どんな天候でも、必ず、やって来ているジュニアレーシング。今日も早朝からの練習を続け、早めの昼食。

 

みんな一緒に掛け声を − テンションを上げて!

この濃霧の中では、なかなかテンションが上がらないもの。一列になって登るときには、大きな掛け声をかけながら、一歩一歩を踏み出します。人気がなく、何処を歩いているのすらわからないほどの濃霧の中に、ジュニアたちの掛け声だけがこだまします。

夏場の大雪渓は山麓方面に降りれば、必ず、車道にたどり着くことができますので、その点、安全ですが、ウインターシーズンの場合、位ヶ原より上部は、森林限界を超えるため、木々が少なく、車道は全て雪に埋もれて、目印が乏しい状態となりますので、完全に方向を見失ってしまいます。

 

どんなときでも継続することが、もう一つの目標

技術向上が主たる目的であることは間違いありません。でも、やり続けるという目標も、今後、刻々と変化するバーン状況に対応するには、重要な要素といえます。 Next

 

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