ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.17(2009/09/05〜06) A
【大雪渓に到着】
気温12℃ − 長袖でちょうど良い気候 |
シャトルバスが到着した8時前の気温は12℃。ひんやりとした空気が流れるものの、強い日差しにかき消されている状況です。しかし、長袖を着てちょうどよい気候です。
登山口へ |
シャトルバスを降り立った方々の中にはスキーヤーの姿はなく、今日は全員、肩の小屋への登山口に向かいます。
何度見ても見飽きることのない光景 − 山頂目指します |
月に一度はノリクラにお越しになるというこちらの方々。毎月眺めているノリクラではあるものの、やはり、この姿は何度見ても見飽きることがないようで、出発する前、青空に浮かぶノリクラの山並みを目に焼き付けます。今日は、冴え渡る青空からの光線が、ハイマツの緑の絨毯を照らし出して、細かな毛並みを浮かび上がらせるように美しく光っています。
高い標高では強い光線がすべてのものをダイレクトに映し出す |
標高が高くなると、やはり平地よりも光線の輝き方が異なるもの。すべてのものをくっきり映してくれるところが、快晴の高山の光景に魅了されるものです。
何度も確認しながらシャッターを切って... |
ですから、シャッターを押しては、何度も確認して、気に入った一枚を追い続けてしまうもの...
初めてのノリクラ − こんな日にめぐり合えたらまた来てみたいと思うはず |
3000メートル級の高山で、もっとも、気軽にやってこられるからと、初めてノリクラにお越しになりました。今日のようなノリクラにお越しになれば、必ず、「もう一度、ノリクラに来てみたい!」と、思ってもしまうに違いありません。
【雪渓下部 T】
ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。
雪渓下部全景 |
雪渓下部も、ここからは、もう、積雪の状況を確認することはできません。
山肌の緑に濃淡が現れる |
そして、それまで一様だった緑の色合いが、少しずつ濃淡が見られるようになって来ました。黄色く変化を始めているのは、コバイケイソウの葉。コバイケイソウの紅葉については、 【高山植物】 のコーナーで紹介いたします。
スキーヤー専用道 − ウラジロナナカマド |
こちらは大雪渓入口付近のスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。
ウラジロナナカマドは、実も葉も変化がありません |
ウラジロナナカマドの実は、ご覧のように、二週間ほど変化がありません。他のウラジロナナカマドが、ほぼすべて赤くなっている状況、この一角だけ緑のままです。ただ、この現象は毎年のことで、今年が特別な状況であるというわけではありません。ただ、昨年は、部分的な紅葉が見られたものの、今年は、まったく紅葉が始まっていない点から、昨年よりも、やや遅めの傾向を見せています。
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今週の雪渓下部 |
先週、横幅28メートルあった雪渓は、ご覧のとおり...
ほんの僅かだけ残っています − 80センチ×50センチ |
しかし、近づいてみると、ご覧のように、本当にごく一部残っています。大きさは、長さ80センチ×幅50センチです。
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入口まで83メートル |
昨年も、同時期に雪渓下部の積雪がなくなりました。さらに過去の状況を見ると、2007年も今年と同じ時期(2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2007/09/08〜09) B )で、2006年は今年より2〜3週間遅い状況(2006年ノリクラ雪渓カレンダーVol.20(2006/09/23)A )で、2005年は今年より2週間早く(2005ノリクラ雪渓カレンダーVol.16(2005/08/27)@ )、2004年は4週間も早い状況(2004ノリクラ雪渓カレンダーVol.14(2004/08/13)@ )です。したがって、ここ数年の中では比較的遅い雪解けだったといえます。
ダイナミックな雲の動き − 夏の様相 |
雲ひとつなかった早朝の青空には、次第に夏のモクモクとした雲がわきあがって、ダイナミックな動きが空を演出します。
今日も多くのヒルクライマーの姿が |
先週、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が終了しましたが、今日は多くのヒルクライマーが大雪渓前を通過してゆきます。
秋の青空と 夏の雲と さわやかな空気の中を... |
秋の住んだ青空と、ダイナミックな夏の雲の中を、心地よい乾いた空気に包まれながらのヒルクライムは、真夏のそれとはまた違った、爽快感を楽しむことができます。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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