ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.19(2009/09/19〜20) G
【紅葉情報
− 魔利支天〜三本滝付近】
★始まりました(昨年より1週間早い)★
魔利支天付近 |
さらに下って、摩利支天付近でも紅葉が進んでいます。
三本滝ゲート上 | 三本滝上部 |
三本滝上部付近は、はっきりと紅葉が始まった様子は見られませんが、三本滝ゲート上付近は、ダケカンバの黄色がはっきりとしてきました。
かもしかゲレンデ |
また、かもしかゲレンデでも、紅葉の様子が見られます。
ヤナギランの実が膨らむ |
ヤナギランは実が大きく膨らみ、これから綿帽子がきれいに咲き誇るのもまもなくのこと。これも秋を彩る風景のひとつとなっています。
摩利支天からかもしかゲレンデに関しては、昨年よりも一週間以上早い推移であることは間違いありません。
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<総括>今週の紅葉は ■
先週と比べて、大雪渓エリア・位ヶ原エリアは、ほぼ、昨年並みです。ウラジロナナカマドの紅葉がピークに近い個体も見られます。ただ、中には、葉の状態が良くないものもあって、今後の推移が心配です。
また、冷泉小屋から三本滝ゲート上部のかもしかゲレンデ付近までは、昨年よりも一週間早い状況で、全山的に紅葉が始まったといえる状況です。
今後の冷え込みでかなり左右されると思いますが、降雪・霜枯れなどがなければ、次の週末は見頃を迎えるエリアが広がることと思います。
【昨年の今ごろは?】
この週末は、台風から取り残された雨雲の影響ではっきりしない20日(土)と、秋雨前線の影響で終日雨となった21日(日)の二日間で、訪れる方も少ない状況でした。21日(日)の午後は、雷鳴と大粒の雨となり、気温が6℃まで下がる不安定な状況となりました。紅葉は大雪渓・位ヶ原では始まったといえる状況となり、冷泉小屋や摩利支天などでも、色付きが見られるようになって来ました。
<編集後記>
今回も大雪渓の常連の方から、「WebSiteは何年続けているんですか?」と、質問がありました。先週も同じような取材後記を掲載いたしましたが、2001年から開始して、今シーズンで9年目を迎えました。あと、何年継続できるか分かりませんが、少なくとも、十周年は迎えたいと考えております。
今回は五連休初日にクマ出没で、観光客の方をはじめ、パトロール・ターミナル関係者など人的被害があり、大惨事となりました。クマだけでなく、サル・イノシシなども山頂付近まで出没しており、カラスが登山者やスキーヤーのザックを狙う様子などは、日常茶飯事となっていて、明らかに山麓の動物が上部エリアに侵出しています。
日本のライチョウが激減したのは、温暖化の影響のほかに、ニホンジカなど低山の動物が高山帯に侵出し、高山植物などを食い荒らして、生活環境を破壊することも関係しているとされていて、これまで、ノリクラでは、野生生物が上部エリアに侵出がなかったことが、ライチョウの分布数が増加の一因とされていただけに、今回の出来事は、ノリクラそのものの環境が大きく変化していることを裏付ける背景が見え隠れしているように感じます。
来年で十周年を迎えるWebSiteでは、今後も、良い面・悪い面を含めて、ノリクラを紹介して行きますが、自然環境が悪化して行くことだけは、お伝えせずに済ませられないものかと思うところです。
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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