ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.4(2006/06/03) C

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(Update:2006/06/08)

 

【高山植物】

今回も雪解けとともにあらわれる、高山植物の姿をご紹介したいと思います。

 

左の画像には2つの高山植物が新しい葉を出し始めています。右側に見えるのは、先週、ご紹介したミヤマゼンコ。今回、ご紹介するのは、左側の高山植物です。(右側の画像は拡大したもの)

 

トウヤクリンドウ(若芽)

葉だけの状態だと、かなり判別しにくいですが、ご覧の画像のように、昨年の花が残っていると、なんとなく、トウヤクリンドウだということが想像できます。ただ、根元付近に広がる根生葉の状態は大きくなったものと、変わりありませんので、この時期でも、判別はできるかと思います。しかし、このトウヤクリンドウは、白地に緑のストライプという独特の花柄ですので、開花の時期に葉の方まで気を配ることはできませんね。

肝心の花の開花は、高山植物の中でも、もっとも遅い部類に属します。夏を過ぎ、秋風がさみしく感じる頃、ようやく咲き始め、トウヤクリンドウで、高山植物の季節が終わるといっても過言ではないように思います。

ですから、トウヤクリンドウは、ノリクラシーズンの始まりから終わりまで、じーっと、皆さんの様子を伺っているわけです。

 

キバナシャクナゲ

こちらはキバナシャクナゲ。つぼみが出て2〜3週間たちますが、開花にはもう少し時間がかかりそうです。

 

キバナシャクナゲ − つぼみ(左)、実(右)

ちょうど、昨年の実が残っているものがありました。トウヤクリンドウと同様、すでに枯れ姿になっていますが、ピンと背筋を伸ばした様子は、その当時と変わりありません。

花の時期だけでなく、その前後の様子も楽しむことができれば、必ずしも、高山植物の季節は短いとはいえないかもしれませんね。

 

 

アオノツガザクラ(葉)

あまりお気づきでない方もいらっしゃるかと思いますが、山肌を緑で覆っているのはハイマツだけではありません。こちらのアオノツガザクラも、びっしりと群生して、山肌を緑の絨毯で覆っています。アオノツガザクラは、北海道と本州中部以北の高山帯の草地・岩礫地に生える常緑小低木です。

 

緑を取り戻しつつあります

雪解けした直後は、葉の色が濃い紫〜茶色です。それが、陽があたるようになると、少しずつ、緑を取り戻してきます。コイワカガミの葉もそうですが、常緑樹といえども、一年中、緑というわけではなさそうですね。

 

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