ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2009/09/26〜27) G

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(Update:2009/10/01)

 

【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】
★ピークです(昨年より1週間早い)★

冷泉

 こちらは冷泉小屋前の状況。

ピーク一歩手前といったところです。

 

冷泉小屋周辺 − 昨年より一週間早い

まだ、青いダケカンバも残りますが、ほとんどのものが色づき始め、ウラジロナナカマドは、ほぼピークです。

 

今週の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ)
昨年よりも一種間早い状況(↓)

昨年同時期より一週間遅い冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ)
2008 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2008/10/04〜05) F

冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近でも、ほぼピークに近い状態。上の二枚は今週の画像、下の二枚は昨年同時期より一週間遅い画像です。ほぼ同じ状況であり、昨年よりも一週間早い推移をみせていることがわかります。

 

ミネカエデ − ピークのものとこれからのものが混在、まだまだ紅葉を楽しめます

ミネカエデの中には、完全に紅葉しているものから、まだ、これから色づき始めるものまであって、今後、落葉が始まるものの、まだ、色合いを楽しむことができることと思います。

■(今週の このエリアは) 冷泉小屋から荒田沢橋付近までは、ほとんど、ピークの色合いを見せています。しかし、これから進むものもあって、まだ、しばらくは紅葉を楽しむことができるのではないかと思います。

 

【紅葉情報 − 魔利支天〜三本滝付近】
★見頃です(昨年より1週間早い)★

魔利支天付近

 さらに下って、摩利支天付近でも紅葉が見頃を迎えています。

 

三本滝ゲート上

三本滝上部

三本滝上部付近は、見頃を迎え、三本滝ゲート上付近は、ほとんどピークといっても良い状態です。

 

かもしかゲレンデ

かもしかゲレンデでも、先週と比べて明らかに見頃を迎えています。とくにナナカマドの色づきがよく、ダケカンバはこれからというものが多い状態です。

 

ヤナギラン − 綿毛の花 ヤマハハコ

そして、今週に入って、ヤナギランが綿毛の花(実)を咲かせています。そよ吹く風にふわっと舞い上がる様子は、秋の空に溶け込むようになびいて行きます。そして、まだまだ、ヤマハハコの咲く様子も見逃せません。


■ <総括>今週の紅葉は ■ 

大雪渓エリアから三本滝ゲート付近まで、ほとんどエリアでピーク・見頃を迎えました。特に、大雪渓エリアのウラジロナナカマドの状態が近年になくよく、この真紅を見逃さないわけには行かないほどです。しかし、富士見沢・鶴ヶ沢・屋根板など、上部のダケカンバに関しては、すでに色合いが褐色に変化を始め、紅葉が最も美しい期間が本当に短いものと思い知らされます。

全体的に昨年よりも一週間早い状況で、今後、紅葉散策を予定されている方は、スケジュールを前倒しにされないといけないことは間違いないと思います。

 

■ノリクラの紅葉の見所■

    ●乗鞍岳紅葉情報(紅葉の歩き方

■昨年・一昨年の同時期の状況■

   ●2008ノリクラ 雪渓カレンダーVol.20(2007/09/27〜28) F 【紅葉情報】
   ●2007ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2007/09/29〜30) G 【紅葉情報】
   ●2006ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2006/09/30) G 【紅葉情報】
   ●2005ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2005/10/02) D 【紅葉情報】

 

【昨年の今ごろは?】

2008ノリクラ雪渓カレンダーVol.20(2008/09/27〜28)

昨年の9月はあまり寒さを感じない状況が続きましたが、この週末にかけて寒さが一気に訪れました。26日(金)から冬型の気圧配置となり、27日(土)早朝には初雪が降りました。そのため、27日(土)は、県道乗鞍岳線・乗鞍スカイラインともに11時まで通行止め、28日(日)も乗鞍スカイラインは9時まで通行止めとなりました。

先週の段階では、この週末あたりはきれいな紅葉が期待されましたが、初雪のため、大雪渓から位ヶ原まで、大半のウラジロナナカマドは全滅し、この年の紅葉は終わってしまったといってもよいほどでした。

 

<編集後記>

これだけ見事な紅葉を見せられると、次週からどこを紹介してよいのか、思案してしまうほどです。取材の中でお会いした方々のお話を聞くと、10月上旬を狙っていたが、急遽、予定を前倒ししてやってきたという方が多かったようです。

さて、その紅葉ですが、気温の冷え込みによって、葉に含まれる葉緑素が分解し、カロチンなど赤黄色の色素が、目立つようになるのがメカニズムといわれ、きれいな紅葉に色づくかどうかは、夏場の日照・降雨、台風の影響などとされています。

葉緑素は、朝の最低気温が7℃を下回ると分解が始まり、朝夕の寒暖の差が大きいほど、きれいな紅葉になるといわれています。大雪渓エリアでは、9月に入れば、最低気温が7℃以下の日のほうが多く、本格的な紅葉が始まるのは、7℃以下の日がしばらく経過しないといけないようです。

さらに、大雪渓エリアでの紅葉を大きく左右する要因は霜枯れ。気温が下がりすぎて霜が一旦降りると、それでその年の紅葉は全滅してしまうほどです。
この一週間を見ると、比較的、気温の高い日が続き、大雪渓エリアでは、逆にそれが功を奏して、紅葉を迎えるタイミングに霜に襲われることなく、きれいに色づいたのではないかと思います。

来週から10月。最後の一月をどのようにご紹介したらよいか...早く訪れすぎてしまった紅葉を恨みながら、日々の取材・編集に追われる状況が続きます。


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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