ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版
Vol.2(2024/09/14) @
乗鞍の紅葉は、標高2700m付近の大雪渓(見頃:9月下旬〜10月上旬)から、標高1500m付近の乗鞍高原(見頃10月上旬〜中旬)まで、約1ヶ月にわたり楽しむことができます。当WebSiteでは9月〜10月の2ヶ月間、週末ごとの紅葉状況をお伝えします。今シーズンから、代表的な撮影ポイントでの紅葉状況を、GoogleMapを利用してお伝えしております。代表的な撮影ポイントはお勧めのビューポイントでもありますので、地図をご確認の上、現地にお越しいただければと思います。
今年は8月の猛暑が9月に入っても収まらず、昨年同様に色づきがやや遅い傾向を示しています。先週は色づきが始まった部分があったものの、今週はそれ以上の進展はほとんど見らません。それどころか、先週色づいた部分が枯れ始める現象も見られます。
例年、北海道の大雪山系で紅葉を迎えると乗鞍でも紅葉が始まるタイミングとなります。大雪山系黒岳ではこの数日の冷え込みで見頃を迎えました。現在、梅雨前線が東北地方南部付近に停滞していますので、これが南下して北側の冷たい空気が入り込めば、乗鞍でも紅葉が進むと思われますが、もうしばらくかかりそうです。なお、例年の見頃は9月下旬〜10月上旬です。
GoogleMap上に今回の撮影ポイントを表示してあります。また、県道乗鞍岳線のカーブ番号も合わせて表示させておりますので参考になさってください。(撮影ポイントとカーブ番号は別レイヤーにしてありますので、表示を切り替えることが可能です)
県道乗鞍岳線のカーブ番号とバス停だけの地図も用意しております。
【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
大雪渓付近 |
ノリクラの紅葉は9月中下旬から始まりますが、それに先立ち、9月よりノリクラ雪渓カレンダーにて紅葉情報を始めます。紅葉関連の情報は下記のページをご参照ください。
<紅葉関連情報> |
大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) |
こちらは標高2600メートルの大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺)の様子。若干ですが、手前のウラジロナナカマドの色合いの変化が見られます。
2020年の大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) 2020ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(Vol.20 2020/09/19) @ |
2021年の大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) 2021ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2021/09/18) @ |
2022年の大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) 2022ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2022/09/17) @ |
2023年の大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) 2023ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2023/09/16) @ |
過去4年間を見ると、今年は例年よりもやや遅めの模様です。
大雪渓全景 |
⇒ | ||
先週の大雪渓付近(4号カーブ付近) ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版Vol.1(2024/09/07) @ |
今回の大雪渓付近(号カーブ付近) 先週発色した部分が枯れ落ちている |
大雪渓エリアの紅葉はウラジロナナカマドのみですが、今年は(今年も?)状態としてはあまりよくありません。こちらは大雪渓下の4号カーブ付近のウラジロナナカマド。こちらは比較的早めに発色する箇所で、先週あたりから色づきが見られるようになってきました(画像左)。しかし、今週に入ると、発色した部分は枯れ落ちています。
⇒ | ||
先週の宝徳霊神〜大雪渓の登山道 ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.1(2024/09/07) @ |
今回の宝徳霊神〜大雪渓の登山道 先週発色した部分が枯れ落ちている |
こちらは例年綺麗には発色する宝徳霊神〜大雪渓の登山道上にあるウラジロナナカマド。先ほど4号カーブのウラジロナナカマドと同様、早めに褐色が始める箇所です今週に入って色づきが始まりましたが、こちらも色づきが始まったと同時に枯れ始めています。
こちらが綺麗に発色してくれた時の状態。風の影響などもあるのかもしれませんが、車道沿いよりも登山道やハイマツ帯の中のウラジロナナカマドのほうが綺麗に発色する傾向が見られます。
【過去8年間の見頃の時期(大雪渓・位ヶ原エリア)】 |
毎週土曜日の取材日をもとに判断しておりますので、真のピークは前後数日のズレがあると考えてください。 【2023年】 ■2023年9月30日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版Vol.5) 【2022年】 ■2022年10月8日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版Vol.6) 【2021年】 ■2021年9月25日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ雪渓カレンダーVol.4紅葉情報) 【2020年】 ■2020年10月3日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ雪渓カレンダーVol.5紅葉情報) 【2019年】 ■2019年10月4日(金) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ雪渓カレンダーVol.22紅葉情報) 【2018年】 ■2018年9月22日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ雪渓カレンダーVol.20紅葉情報) 【2017年】 ■2017年9月30日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ雪渓カレンダーVol.21紅葉情報 ) 【2016年】 ■2016年9月24日(土) (ノリクラ雪渓カレンダー → ノリクラ雪渓カレンダーVol.20紅葉情報) →見頃は9月下旬 または 10月上旬のどちらかの1週間程度
|
こちらは過去8年間の見頃の時期を示したもの。早い年で9月22日、遅い年で10月8日と開きがあります。上記に表示した時期でも、大雪渓は終了・位ヶ原はピークという年もあります。また、どの年も見頃の時期は長くて1週間しかありませんので、1週間ずれるとほぼ全て枯れ落ちて見所が全くない状態となります。したがって、見頃は9月下旬、または、10月上旬のどちらかの1週間程度ですが、近年は9月下旬〜10月上旬の2週にわたって紅葉が続く状況が見られます。
そのため、当WebSiteでは見頃の時期を逃さないように情報提供しております。なお、リンク部分をクリックするとその時の速報と雪渓カレンダーを確認することができます。
【紅葉情報−宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
標高2500メートル付近の位ヶ原エリアもまだ紅葉は始まっていませんが、点在するウラジロナナカマドに色合いの変化が見られます。
2023年の位ヶ原−宝徳霊神バス停付近 2023ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2023/09/16) @ |
こちらは昨年の様子。今年も昨年とほぼ同じ状態です。例年と比較した場合、今年も昨年同様に進み具合が遅いです。
⇔ | ||
2023年の富士見沢 2023ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2023/09/16) @ |
今回の富士見沢 |
富士見沢もまだ始まっていません。昨年と比べると、ウラジロナナカマドの色合いが変化しているように感じますが、枯れかかっている部分が多い状況です。
今回の位ヶ原お花畑 |
7号カーブ付近の位ヶ原お花畑。右の画像は比較的良い状態ですが、左の画像のウラジロナナカマドは状態が良くありません。
こちらは昨年の7号カーブ付近の位ヶ原お花畑。昨年と比較すると、特に左の画像のウラジロナナカマドでは、今年の状態が良くないことがわかります。
ツアーコース入口付近の11号カーブのウラジロナナカマド。手前のウラジロナナカマドは、この後お伝えしますが、奥のほうにもハイマツ帯の中に点在していて、少しずつ色合いの変化が見られます。ウラジロナナカマドは、道路沿いのものより、ハイマツ帯の中に点在しているもののほうが発色が良い傾向にあります(→後述する7号カーブの高天ヶ原からの斜面)
2020年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2020ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(Vol.20 2020/09/19) @ |
2021年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2021ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2021/09/18) @ |
2022年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2022ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2022/09/17) @ |
2023年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2023ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.3(2023/09/16) @ |
この箇所に関しては、手前のウラジロナナカマドが枯れ始めたにもかかわらず、奥の紅葉が進んでいない状態が、過去4年でも見られます。
⇒ |
||
先週の11号カーブ(カーブミラー付近) |
今回の11号カーブ(カーブミラー付近) | |
こちらは11号カーブのカーブミラー沿いで、乗鞍の紅葉ポスターなどでよく知られたカットです。奥のウラジロナナカマドの発色が良くなってきました。現在、大雪渓・位ヶ原エリアの中で、最も発色の進んだウラジロナナカマドです。手前のウラジロナナカマドもこれから発色が進んできます。
|
ピークの発色をを迎えた昨年の11号カーブ (カーブミラー付近、2023年9月28日) 速報2023/09/28 |
こちらはピークの発色を迎えた昨年の様子(2023年9月28日)。おそらく、今年も9月下旬〜10月上旬にはピークを迎えると思いますが、この数日後にはすでに枯れ始めましたので、時期を逃さずにお越しください。
7号カーブ付近 | ハイマツ帯の中に赤や黄色の発色 |
こちらは7号カーブです.。先ほど申し上げましたが、ハイマツ帯の中のウラジロナナカマドが綺麗に発色する箇所です(特に左の画像の部分)。現在はまだ進んでいませんが、今後に期待したいところです。
【紅葉情報−冷泉小屋〜摩利支天付近(標高2220〜2000m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
冷泉 |
こちらは標高2230メートルの冷泉。
過去2年と比べて、大きな違いはありません。
冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) |
冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。
2022年の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) 2022ノリクラ 雪渓カレンダー紅葉版 Vol.3(2022/09/17) @ |
|
2023年の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) 2023ノリクラ 雪渓カレンダー紅葉版 Vol.3(2023/09/16) @ |
まだ、色づきが始まったとは言えない状態ですが、色合いの変化はほぼ例年並みです。
29号カーブ上 直線区間 |
先の28号カーブより山麓側では、部分的な色づきもまだ明確に見られません。
【まとめ】
現段階では全エリアとも紅葉が始まったと言える段階ではありませんが、紅葉が本格的に始まる9月下旬〜10月上旬にかけて徐々に進んでいきます。
近年は9月になっても暑い日が続いていて、今年は昨年を上回る状況となっています。それでも、昨年・一昨年の状況から、今年の見頃も9月下旬〜10月上旬と、例年と大きく変わらないと思われます。
現段階では、夏の高気圧に覆われて、真夏と変わらない猛暑が続いているものの、秋雨前線はすぐ北まで迫って秋が訪れる準備は着々と進んでいます。秋雨前線が南下すれば色づきも一気に進むと予想されます。しかし、寒気が一気に降りてくると、降霜・降雪に見舞われることが過去にはあり、そうなると、色づきを待たずに枯れてしまいます。
昨年2023年の9月下旬から10月上旬の推移 |
||
1週間後 |
||
紅葉が見頃を迎えた昨年9月末 2023ノリクラ 雪渓カレンダー 紅葉版 Vol.5(2023/09/30) A |
翌週の10月上旬は初雪により一面銀世界。紅葉は全滅 |
こちらは昨年の9月末と その翌週の10月上旬の様子です。昨年は9月30日(土)ごろに紅葉の見頃を迎えましたが、10月5日(木)に初雪が降り、大雪渓・位ヶ原エリアの紅葉は全滅してしまいました。この降雪がなければ、昨年は2週にわたって紅葉が楽しめる状況だっただけに残念でした。
過去10年間の初雪平年日は10月14日ですが、最速の観測日は9月29日(2008年・2003年)。初霜の10年間平年日は9月17日で、最速の観測日は8月29日(2022年)。そろそろ、秋が訪れてもおかしくない時期に来ていますが、天気予報を見る限り、もう少し先になりそうです。
Copyright (C) 乗鞍大雪渓WebSite |
↑Top || 1 - Next-Page (Vol.3)>> |